2021年10月5日(火)
道東で赤潮 紙氏ら調査
漁民「海が赤茶色」
ウニ・サケ壊滅的被害も
北海道の太平洋沿岸で赤潮が原因とみられるウニやサケが大量死する漁業被害について、日本共産党の紙智子参院議員と石川明美衆院道7区予定候補は3日、浜中、厚岸(あっけし)両町、釧路市の漁業者らから状況と要望を聞きました。
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道東海域の赤潮発生は初めて。9月20日以降、サケが十勝管内3町と釧路管内1市2町、日高管内3町で約8000尾。大樹(たいき)町の養殖サクラマス9割、ウニは釧路市と釧路町で漁獲予定の9割、厚岸町で8割、浜中町で5割がへい死。えりも町で10トンの被害が出ました。
「海が赤茶色になっていた」と浜中町で30年コンブ漁を営む柴田哲哉氏。9月末に採ったコンブは、ゆでたような緑色に変色。釧路東部漁協の高谷豊彦氏も「下半分が変色していた。根まで傷んでいたら来年以降どうなるか」と心配します。
浜中漁協の上野仁、散布(ちりっぷ)漁協の中村雅人両専務理事は「釧路管内の沿岸は夏でも海水温は17~18度。今年は20度を超え、考えられない」と口をそろえます。
潜水夫を雇って操業する共同経営者の中川孝之氏は「毎年3千万~4千万円かけてウニを放流しています。潜水夫に海中調査をしてもらい、費用は持ち出しです」と頭を抱えます。
紙氏は「深刻な実態がわかりました。共済制度が整備されていないウニ漁師さんの支援、調査に基づく対策は急がれます。党として力を尽くします」と応えました。浜中町の加藤弘二、厚岸町の石澤由紀子両町議が同行しました。