2021年10月7日(木)
口利き事件 甘利氏 報告書の公表拒否
野党追及チームに回答
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自民党の甘利明幹事長の現金授受・口利き事件をめぐり、甘利氏が「潔白」を示すために弁護士に依頼し作成したと主張する調査報告書について、甘利事務所が5日、「事実関係を把握するためのもので、公表を前提にしていない」と公表を拒否する回答を野党に行ったことが分かりました。
回答は野党合同「甘利幹事長あっせん利得疑惑追及チーム」の公開質問状に対するもの。質問状が、甘利氏に国会での説明を求めたのに対し、甘利事務所は「数度の記者会見やぶら下がり取材なども含め、調査結果を紹介引用して説明してきた」と拒否しました。
野党追及チームは6日、国会内で前日に続いてヒアリングを開催。甘利事務所の回答について立憲民主党の黒岩宇洋衆院議員は、甘利氏が2016年の会見で、引き続き調査して公表すると明言したことをあげ、「結果的に『公表する』という話がうそになり、公表から逃げた」と批判。調査した弁護士の名前が公表されておらず、「第三者による客観的な調査なのかすら分からない」と指摘しました。
日本共産党の塩川鉄也衆院議員は、「甘利氏の疑惑はより深まっている。予算委員会など国会でしっかり説明責任を果たすべきだ」と強調しました。
5日に野党追及チームは、報告書や担当弁護士名の公表を求める公開質問状を、甘利事務所に再度送付しましたが、6日のヒアリングまでに回答はありませんでした。
また、追及チームは19年の参院選広島選挙区での河井克行元法相・案里夫妻に自民党本部が提供した1億5000万円が大規模選挙買収に使われた疑惑の真相究明のため、資料提供を求めました。