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2021年10月20日(水)

あなたの1票で政治は変えられる 日本共産党の躍進で政権交代を始めよう

総選挙 志位委員長の第一声

 日本共産党の志位和夫委員長が19日、東京・JR新宿駅西口で行った総選挙公示第一声は次のとおりです。


 みなさん、おはようございます。ご紹介いただきました、日本共産党の志位和夫でございます。(拍手)

「政権選択」の歴史的選挙――政権交代の最大の推進力は日本共産党の躍進

写真

(写真)第一声で支持を訴える志位和夫委員長=19日、東京・新宿駅西口

 総選挙が始まりました。今度の総選挙は、国民の声を聞かない自民党と公明党の政権を続けるのか、それとも野党共闘の力で国民の声が生きる新しい政権をつくるのか、「政権選択」の歴史的な選挙です。

 格差と貧困をひどくし、国政私物化疑惑にまみれ、コロナ失政で多くの犠牲を出した安倍・菅政権を引き継ぐ岸田政権に、この国の政治をまかせるわけにはいかないじゃないですか。(拍手)

 いまこそみんなで力をあわせて政権交代を実現し、国民の声が生きる新しい政権をつくろうではありませんか。(拍手)

 その最大の推進力となるのが日本共産党の躍進です。「比例は共産党」、この声を広げに広げ、日本共産党を大躍進させてください。小選挙区でも現有1議席から議席の大幅増を勝ち取るためにがんばります。あなたの力を、どうか日本共産党に与えてください。(拍手)

コロナから命を守る――三つの厳しい反省と切り替えが必要

 この間、新型コロナの感染爆発、医療崩壊が起こり、多くの人々の命が失われました。私は、コロナから命を守るためには、次の三つの点で、これまでの政治を厳しく反省し、切り替えることが必要だと考えます。

ワクチンと一体に大規模検査で感染の火種を消す――科学の基本に立った取り組みを

 第一は、科学を無視した対応を大本から改めることです。

 政府は、「PCR検査を広げると医療崩壊が起こる」といって、検査を抑えてきました。しかし検査を怠ったために、医療崩壊が起こったではありませんか。科学無視の最たるものは緊急事態宣言下でオリンピック・パラリンピックの開催を強行したことです。これが感染爆発を起こし、多くの人々を犠牲にしたことに対して、痛切な反省が必要ではないでしょうか。(拍手)

 みなさん。新規感染者が減少している今こそ、ワクチン接種と一体に大規模検査が必要です。大規模検査によって感染の火種を消していく、科学の基本に立った取り組みが必要です。「誰でも、何度でも、無料で」PCR検査が受けられる態勢をつくれ――このことを求めていこうではありませんか。(拍手)

壊されてきた医療と公衆衛生を立て直そう――病床削減計画はきっぱり中止を

 第二は、40年来の医療と公衆衛生を切り捨ててきた政治を大本から切り替えるということです。

 この間、感染症の入院ベッドが半分にされてしまいました。全国でも、東京でも、保健所の数が半分にされてしまいました。これが医療崩壊につながったことは明らかです。日本共産党は国の予算を2倍にして医療と公衆衛生を立て直そうという提案をしておりますが、いかがでしょうか。(拍手)

 政府は、「地域医療構想」の名で、こともあろうに消費税を財源にして、急性期の入院ベッドを20万床削る計画をいま進めています。コロナの教訓を何も学ばない、とんでもないことではないでしょうか。病床削減の計画はきっぱり中止させて、医療体制の抜本的拡充に切り替えようではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)

コロナで傷ついた事業と暮らしにしっかりとした支援を

 第三は、コロナで傷ついた事業と暮らしをしっかり支援することです。持続化給付金、家賃支援給付金の第2弾を、支給させようじゃないですか(拍手)。コロナが終息するまで、継続的に支給をさせようではありませんか。(拍手)

 日本共産党は、生活に困窮している低所得者の方々に加えて、コロナで収入が減った方々を広く中間層まで対象にして、1人基本的に10万円の「暮らし応援給付金」を支給することを提案しています。みんなの力で実行させようではありませんか。(拍手)

「なにより、いのち」を「ぶれずに、つらぬく」共産党を大きく

 みなさん。日本共産党は、オリンピック・パラリンピックへの姿勢に象徴されるように、「なにより、いのち」を、「ぶれずに、つらぬく」政党です。どうかこの党を伸ばしに伸ばしていただいて、命を守る政治をご一緒につくろうではありませんか。(拍手)

新自由主義は終わりにして、命と暮らしを何よりも大切にする政治を

 自公政権を終わりにして、どういう日本をつくるか。私は、「四つのチェンジで安心と希望の新しい日本をつくろう」ということを訴えたいと思います。

 第一は、弱肉強食の新自由主義は終わりにして、命と暮らしを何よりも大切にする政治へのチェンジであります。

分配のゆがみをただす――「トリクルダウン」から「ボトムアップ」への切り替えを

 岸田(文雄)首相は、「成長と分配の好循環」ということを繰り返しています。党首討論でもずいぶん議論になりましたけれども、この議論の一番の問題点はどこにあるでしょうか。ずばり、分配の内容がゆがんでいることにあると私は考えます。

 「アベノミクス」の9年間で、日本の大富豪の資産額は6兆円から24兆円になんと4倍に膨れあがりました。大企業の利益は1・6倍になり、内部留保=ためこみ金は133兆円も増えました。その一方で、働く人の平均実質賃金は22万円も減りました。つまり、富裕層と大企業が分配を独り占めしてしまって、庶民のところに分配が回らない、これが一番の問題ではないでしょうか。(拍手)

 「アベノミクス」の理屈というのは、大企業と富裕層がもうければ、いずれは庶民に回ってくる――「トリクルダウン」というものです。しかし、待てども、待てども、「トリクルダウン」は起こらなかったというのが事実ではないですか(拍手)。そうであるならば変えましょう。「ボトムアップ」=国民のみなさんの暮らしの底上げで日本経済を良くする、この道に切り替えようではありませんか。(拍手)

 みなさん。中小企業への十分な支援とセットで、最低賃金を時給1500円に引き上げましょう(拍手)。働く人の「使い捨て」をやめさせ、人間らしく働けるルールをつくっていこうではありませんか。高すぎる大学の学費を、半分にしましょう。給付奨学金を充実させて、入学金は廃止しようではありませんか(拍手)。そして富裕層と大企業に応分の負担を求め、消費税は5%に減税しようではありませんか。(拍手)

「1%の富裕層に公正な負担を」――バイデン大統領を見習ったらどうか

 岸田首相は「新自由主義の転換」と口では言うのですが、いま私が述べたような具体論になると、すべてに背を向けるんです。唯一、富裕層優遇の金融所得課税を見直すと言っていたのですが、総理大臣になった途端に、この旗もたたんでしまいました。

 先日、民放の党首討論でこの問題が議論になりました。私は、アメリカのバイデン大統領が、“1%の富裕層と米財界に公正な負担を。それに反対するなら、いったいどこから税金をとってくるのか”と議会で演説したことを紹介して、岸田首相に、「岸田さん、ぐずぐず言わずにバイデンさんを見習ったらどうですか」と言いました。しかし、「見習う」とは決して言いません。

 ならばみなさん、日本共産党を伸ばしてください。日本共産党を躍進させていただいて、新自由主義を文字通り終わりにして、命と暮らし最優先の政治をつくっていこうではありませんか。(拍手)

気候危機は非常事態――地球の未来を守る政治を

 第二は、気候危機を打開し、地球の未来を守る政治へのチェンジであります。

 世界でも日本でも気候危機は待ったなしの緊急課題となっています。岸田政権の対応はどうでしょうか。

この期に及んで石炭火力を九つも新増設――こんな政権では「地球が燃えてしまう」

 昨日、日本記者クラブで党首討論がありまして、私はこの問題を取り上げました。これに本気かどうかの試金石となるのは、CO2(二酸化炭素)をたくさん出す石炭火力への態度なのです。

 国連は日本を含む先進国に対して、2030年までに石炭火力から撤退することを求めています。ところが日本は、G7(主要7カ国)のなかで石炭火力からの撤退期限を持っていないただ一つの国なのです。

 そこで私は、岸田首相に2問聞きました。一つは、国連が要請している2030年までの撤退をやる意思があるのかどうか、イエスかノーかで答えてほしい。二つ目は、この期に及んで九つもの石炭火力発電所を新増設するというのは、全く矛盾した態度ではないですか。この2点でありますが、どちらも岸田首相は全く答えられませんでした。

 私が、このやりとりを通じて実感したのは、この政権にまかせたら、地球の未来はなくなってしまうということです。いま世界で、若者たちが「地球が燃えてしまう」という告発の叫びをあげているじゃないですか。岸田政権にまかせたら「地球が燃えてしまう」。こんな政権にまかせるわけにはまいりません。(拍手)

「気候危機打開の2030戦略」――共産党躍進で希望あるこの道を進もう

 日本共産党は、「気候危機を打開する2030戦略」を提案しています。2030年までに石炭火力はゼロにする、原発はただちにゼロにします(拍手)。省エネルギーと再生可能エネルギーの大規模な普及で、2030年度までにCO2を最大60%削減する大改革を提案しています。これをやりますと、年間254万人の雇用が増え、GDPも累計で205兆円増やすことができます。脱炭素・省エネ・再エネ、この道こそ持続可能な発展の道です。日本共産党を躍進させていただいて、希望あるこの道をごいっしょに進もうではありませんか。(拍手)

ジェンダー平等の日本――総選挙の大争点に浮上した

 第三は、ジェンダー平等の日本へのチェンジです。この問題が総選挙の大争点に浮上してまいりました。

男女の賃金格差をなくす――格差を「隠す」岸田政権では解消できない

 先日、ある民放の党首討論会に出ましたところ、最大のテーマが「男女の賃金格差をどう解消するか」となっていました。日本の男女の賃金格差というのは世界でも異常です。女性は男性の55%、生涯賃金にしますと1億円近い格差があるのです。これを解消する一番のカギは、企業に格差の実態をつかんで公表を義務づける――「見える」ようにするということです。これが一番の鍵なんです。EU(欧州連合)でも、透明化によって格差をなくす取り組みを進めています。

 しかし、私が、この解決策を提案したところ、岸田首相は、「情報公開の対象にいたしません」という答弁です。「見える」ようにするどころか、格差を「隠す」。この政権では、格差解消は絶対にできないということを私は言いたいと思います(拍手)。こういう政治を変えることが必要ではないでしょうか。

選択的夫婦別姓――党首討論会で自民党だけが2回続けて背を向ける

 選択的夫婦別姓も大争点になっています。昨日の日本記者クラブの党首討論会で、選択的夫婦別姓に「賛成の方、手をあげてください」と司会者に問われて、私はもちろん手をあげましたが、9人の党首のうち手をあげなかった方が1人だけいる。岸田(自民党)総裁であります。

 実は2年前にも同じシーンがありました。2019年の参議院選挙のときの党首討論会ですが、そのときにも1人だけ手をあげなかった方がいた。安倍(晋三)元総裁であります。2回続けて自民党は、この切実な課題に拒否をした。2回続けてというのは、もう自民党は「アウト」ではないですか。(拍手)

 みなさん。ジェンダー平等の日本をつくるためには、政治を変えることがどうしても必要です。日本共産党を躍進させていただき、ジェンダー平等・日本の扉を開ける選挙にしていこうではありませんか。(拍手)

憲法9条を生かした平和外交で世界に貢献する日本を

核兵器禁止条約に参加しよう――世界で新たなうねりがおこっている

 第四は、憲法9条を生かした平和外交へのチェンジです。

 私たちが真っ先に取り組みたいのは、核兵器禁止条約への参加であります。

 いま世界で、核兵器禁止条約への賛同の新たなうねりが起こっています。ノルウェーの政府は、来年3月の核兵器禁止条約の締約国会議にオブザーバー参加をすることを決定しました。NATO加盟国では初めてです。アメリカでは1400の都市が加入している全米市長会議が、米国政府に対して「核兵器禁止条約を歓迎する」ことを求める決議を全会一致で採択しました。

 アメリカと軍事同盟を結んでいる国でも、そしてアメリカ本国でも、核兵器禁止条約に賛同する深い流れが起こっているではありませんか。そのときに、唯一の戦争被爆国・日本の政府がこれに背を向けているのは、恥ずかしいことではないでしょうか。(拍手)

 どうか日本共産党を躍進させていただいて、核兵器禁止条約に署名・批准する新しい政権をつくり、「核兵器のない世界」の実現に、日本こそ貢献していこうではありませんか。(拍手)

辺野古新基地建設は破綻――「オール沖縄」への連帯を訴える

 岸田首相は、沖縄県の辺野古新基地建設の推進を公言していることは、絶対に触れないわけにいきません。

 実は、沖縄の新基地建設は、もうすっかり破綻しているんです。超軟弱地盤が明らかになり、政府の試算でも工事にさらに12年かかる。実際は12年どころか、どれだけかかるかわからない。そして、埋め立てのために、戦没者の遺骨が眠る沖縄本島南部の土砂を使うというのです。死者を冒涜(ぼうとく)する暴挙は絶対に許してはなりません。(拍手)

 辺野古新基地は中止し、世界一危険な普天間基地は無条件で撤去させようじゃありませんか。私はこの場で訴えたい。基地のない沖縄を目指す「オール沖縄」への連帯を、日本共産党への1票で、野党共闘への1票で示そうではありませんか。(拍手)

本気の共闘で新しい政権を――「比例は共産党」広げに広げて

「共通政策」「政権協力」「選挙協力」――本気の共闘の「3点セット」がそろった

 みなさん。政権交代のためには本気の野党共闘が必要です。私たち日本共産党は、そのためには三つが必要だと言ってきました。「共通政策」、「政権協力」、「選挙協力」です。公示日までにこの「3点セット」がしっかりそろって、本気の共闘の態勢がつくられたということを、みなさんにご報告したいと思います。(「いいぞ」の声、拍手)

 一つ目に、「共通政策」という点では、市民連合と野党4党の党首が一堂に会して、野党共通政策で合意しました。20項目ありますが、そのなかには「安保法制の違憲部分の廃止」、「核兵器禁止条約の批准をめざ(す)」、「辺野古新基地建設の中止」、「従来の医療費削減政策の転換」、「消費税減税」、「原発のない脱炭素社会」、「選択的夫婦別姓」など、自公政治のチェンジの要になる政策がしっかり明記されています。

 どれ一つをとっても、岸田首相には、逆立ちしてもできないものばかりではないですか(拍手)。野党共闘の政策的旗印は立派に立っているということを、みなさんにお伝えしたいと思います。(拍手)

 二つ目に、「政権協力」という点では、日本共産党と立憲民主党が党首会談を行いまして、新しい政権ができた場合には、日本共産党は「限定的な閣外からの協力」を行うということで合意しました(拍手)。「限定」と言いましても、協力の中身はたいへんに豊かなものです。つまり協力して、今ご紹介した20項目の野党共通政策を実行する。これが両党の合意なのです。今の政治を根本から変える政権協力でも合意した。このことをみなさんにお伝えしたいと思います。(「いいぞ」の声、拍手)

 そして三つ目に、「選挙協力」という点でも、小選挙区での野党候補の一本化が大きく進みました。全国289選挙区のうち、213の選挙区で野党候補が一本化されました。7割を超える小選挙区で、与野党1対1の構図がつくられました。ここまできたからにはすべてで勝ちましょう(拍手)。一本化したところでは、そのすべてで自民、公明とその補完勢力を倒して、勝利を勝ち取るために力を合わせようではありませんか。(拍手)

あなたの1票で政治は変えられる――力を合わせて新しい政権をつくろう

 「3点セット」がそろったというお話をしましたが、野党がここまで本気の共闘の態勢をつくって総選挙をたたかうのは、戦後の日本の政治史でも初めてのことなのです。自公政治にかわる新しい政治の姿は、野党はしっかり責任を持ってお示ししています。準備万端整いました。そこで私は訴えたい。

 あなたの1票で政治は変えられます。あなたの1票で政権は代えられます。政権交代をはじめようではありませんか(拍手)。自公政治はもう終わりにして、新しい政権――野党連合政権を、みんなで力を合わせてつくろうではありませんか。(「おーっ」との声、拍手)

 そのためにも政党を選ぶ比例代表選挙では、ブレずに、誠実に、野党共闘の発展のために力を尽くしてきた日本共産党を大きく躍進させていただきますことを、心から訴えたいと思います。(拍手)

四つのチェンジ――安心と希望の新しい日本への願いを日本共産党に

 そして四つのチェンジということをお話しいたしました。「命と暮らしを最優先にする」、「気候危機を打開する」、「ジェンダー平等」、「平和外交」――。安心と希望の新しい日本をつくる。多くのみなさんの願いではないでしょうか。この願いをどうか、日本共産党にたくしてください。よろしくお願いします。(拍手)

 「比例は共産党」、この声をどうか広げに広げていただき、首都・東京から日本共産党の大躍進を、どうか勝ち取らせていただきますことを、最後に重ねて訴えまして、私の第一声といたします。がんばります。(歓声、大きな拍手)


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