2021年11月4日(木)
COP26inグラスゴー
「もう石炭いらない」「政府は耳を傾けて」首相発言に日本の若者ら抗議
英グラスゴー
|
【グラスゴー=桑野白馬】岸田文雄首相の国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)での演説を受け、英グラスゴーの会場入り口前で2日、日本で地球温暖化対策の強化を訴える「未来のための金曜日(FFF) Japan」の若者らが、日本政府に対し、石炭火力発電からの撤退を求め抗議行動をしました。参加者は「No More Coal(もう石炭はいらない)」と書いたプラカードを掲げ「気候正義をいま、実現しよう」と唱和しました。
国際環境NGO「FoEJapan」の高橋英恵さんは、岸田氏が「日本で最も求められている石炭火力発電の撤退を約束しなかった」と批判。水素やアンモニアを燃料とする「ゼロエミッション火力」に関しては「水素もアンモニアも、結局は化石燃料からつくられる。根本的な解決にならない」と指摘しました。
時任晴央さん(23)は「日本のアピール行動だと分かるように」剣道着で参加。他の参加者と一緒に岸田氏に手紙を書いたものの、直接渡すことはかないませんでした。岸田氏が演説で「だれ一人取り残さない」と述べたことに言及し「そうであるなら、自分の足元をよく見てほしい。石炭火力からの撤退を訴える声に耳を傾けて」と話しました。
拍手しながら見守っていた北マケドニア出身のソフィアさん(25)は「日本政府は、世界中で大気汚染に苦しむ人の声を聞いてほしい。気候正義に国境はない。日本の若者に連帯したい」と語りました。