2021年11月25日(木)
北海道赤潮
被害総額は80億円
紙氏質問主意書 政府が答弁書
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政府は19日、日本共産党の紙智子参院議員が10日に提出した「北海道太平洋沿岸における赤潮被害から漁業・水産加工業の救済を求める質問主意書」に対し、答弁書を決定しました。紙氏が、赤潮被害に関して質問主意書を出したのは10月に続いて2回目です。
紙氏は、今回の質問主意書で、調査や報道を踏まえると漁業の再生産を保障するには、従来の枠を超えた支援が求められるとし、魚介類別の被害額を明らかにするよう要求。答弁書は、被害額は全道で約80億600万円(11月5日現在)で、このうちウニは約71億円、サケは7000万円、サクラマス、ブリ、クロソイ、ツブ、タコ等は約7億円と明らかにしました。
また答弁書では、赤潮の原因となる植物プランクトンについて、道東地域における赤潮被害は初めてだとしたうえで、カレニア・セリフォルミスを国内で初めて確認したとし、低水温の環境下で増殖すると答えました。
また紙氏は質問主意書で、カレニア・セリフォルミスは、2020年10月にカムチャッカ沖で赤潮被害を発生させたことに触れ、北海道周辺海域での調査や注意喚起などの防止策を行っていたのかと質問。答弁書は、国の水産研究機構が北海道立総合研究機構に情報提供や注意喚起を行っていたと答えました。
さらに、漁業協同組合への支援は検討すると回答。水産加工業者、労働者の被害は報告を受けていないものの、今後注視すると答えました。