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2021年11月26日(金)

「政治とカネ」

国民の納得する形へ 政党助成金は廃止を

BS番組 小池書記局長が主張

 日本共産党の小池晃書記局長は24日夜のBS番組「報道1930」で、文書通信交通滞在費(文通費)の見直しなどの「政治とカネ」をめぐる問題について、自民党の片山さつき総務会長代理、立憲民主党の長妻昭副代表、日本維新の会の馬場伸幸幹事長と議論しました。

 小池氏は、国会議員に文書の発送や通信などのために支給される文通費については日割り支給にするのは当然だと述べるとともに、「その目的・金額や公表のルールなど、国民が納得できる形で解決しなければいけない。与野党で合意していく必要がある」と述べました。

 番組では、維新の国会議員全員が、6月分の文通費約2230万円のうち約1550万円について政党支部(議員自身が代表を務める団体)と資金管理団体へ寄付していることを紹介。「政治とカネ」に詳しい日本大学大学院の岩井奉信教授の「文通費の用途と違う使われ方をしている。本来なら返納すべき」という指摘を示し、司会の松原耕二氏は「領収書を公開すればいいのか」と疑問を呈しました。

文通費に維新は「飲み食いも可」

 馬場氏は「文通費の使途は決まってない」「個人の良心に任せる。飲み食いに使っても構わない」などと述べ、文通費を自身の政党支部に寄付し、車のリース料や秘書の人件費などに充てていると開き直りました。

 小池氏は、「文通費は税金だ。その趣旨に照らせば、飲み食いなどに使うことは到底許されない」と批判しました。

 番組は次に各党の政治資金に話題を移し、政党から所属議員に支払っている、使途を明かさずに使うことができる「政策活動費」について、自民党で約13億円、維新で約5900万円などとなっている実態(日本共産党はなし)を紹介。この中に政党助成金も使われているのではないかと指摘しました。馬場氏は「幹事長はお金(政策活動費)と選挙を仕切るのが仕事だ」「食事をしながら意見交換するための経費はいる」「政党助成金は使っていない」などの言い訳に終始しました。

 コメンテーターの堤伸輔氏は「政党助成金は税金から来たお金だ。何に使われているかを証明できないのは一般社会・一般企業では通用しない。『身を切る改革』と言うなら、維新こそ真っ先に正すべきではないか」と批判しました。

 小池氏は、「政策活動費」に関連して「最大の問題は、税金である政党助成金が入っていることだ。お金には色がついていない。政策活動費に使っていないというのは通用しない」と批判しました。

企業献金やめる約束を果たせ

 さらに小池氏は、政党助成金は「個人が支持していない政党に強制的に寄付させられているような制度だ」と指摘。政党助成金320億円は議員1人当たり年間4500万円になり、「国営政党をつくり議会制民主主義をゆがめている。政党活動に税金を入れることは憲法違反であり、廃止すべきだ」と主張しました。

 毎日新聞専門編集委員の与良正男氏は「国民の不信は、いずれ企業・団体献金はやめると約束したのに、共産党以外の政党が政党助成金を受け取っていることにある。約束を果たさないと不信は消えない」と批判しました。

 片山氏は「政策活動費とか、大きなお金には政党助成金から行っている場合もある」などと述べ、まともに答えませんでした。

 これに対して小池氏は、自民党は年間収入の72%を政党助成金に依存し、企業・団体献金や政治資金パーティーからも多額の収入を得ていると批判。「政党助成法の制定時には、5年後の見直し規定があったのに、見直しをせずに規定も削除してしまった。こういうことを見直さなければ『政治とカネ』の本質に切り込んだことにはならない。今こそ政党助成金のあり方に踏み込んで議論すべきだ」と主張しました。


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