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2021年12月6日(月)

マイクロプラスチック汚染

薬剤耐性細菌の増加促す

 発泡スチロールが壊れてできたマイクロプラスチックは抗生物質に対する耐性をもつ細菌がふえるのを助ける働きをすることがわかったと、米ライス大学が2日発表しました。

 発泡スチロールは、ポリスチレンの内部に微細な泡を発泡させてつくるプラスチック。軽くて断熱性に優れ、成形が容易なため、保温や保冷が必要なものの容器などとして広く使われています。

 同大などの研究グループは、発泡スチロールが壊れてできたマイクロプラスチックと細菌のかかわり方を調べました。その結果、太陽の紫外線を受けて劣化した発泡スチロールのマイクロプラスチックは、細菌などが増殖する場となる表面が広いことを発見しました。

 さらに、マイクロプラスチックから細菌の膜を破る化学物質が放出され、抗生物質耐性を獲得した細菌の遺伝子がファージというウイルスなどによって別の細菌に運ばれる機会を与えることがわかりました。

 研究グループは「抗生物質耐性の普及の促進は、マイクロプラスチック汚染の見過ごされている潜在的な影響だ」と指摘しています。


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