2021年12月16日(木)
CO2削減目標引き上げよ
衆院予算委 宮本徹氏 政府ただす
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日本共産党の宮本徹議員は15日の衆院予算委員会で、気候危機対策について、2030年度までの政府の二酸化炭素(CO2)削減目標を抜本的に引き上げるよう求めました。
宮本氏は、気温上昇を1・5度に抑えるために必要な温室効果ガスの累積排出量の上限値であるカーボン・バジェットについて、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)報告で残り4000億トンであり、現状のCO2排出が続けば10年程度で上限を超えると指摘。国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)で採択された「グラスゴー気候合意」ではパリ協定の温度目標に整合するように30年度目標の再検討・強化を締約国に要請したとして、「目標の再検討をするのか」とただしました。山口壮環境相は「整合する目標として13年度比46%削減を設定している」と述べました。
宮本氏は、世界が10年度比で45%のCO2削減目標を掲げている中、日本は最もCO2排出量が増えた13年度比を使って削減幅を大きく見せかけていると批判。山口環境相は「13年度比の46%減は10年度比に直すと41・6%減になる」と答えました。
宮本氏は、世界の目標より低い目標を引き上げないことなどありえないとただしました。山口環境相は「各国に等しく45%削減を求めているわけではない」と居直りました。
宮本氏は、日本の1人当たりのCO2排出量が8・3トンと世界平均の2倍だとして、「世界の45%削減よりももっと削減しなければならない」と強調。岸田首相は「全ての国に等しく対応を求めているものではない」と繰り返すばかりでした。
宮本氏は「(日本は)石炭火力発電もやめない。削減目標も見直さない。責任を負っている姿勢とはいえない」と批判し、30年度目標の引き上げを強く求めました。