2021年12月20日(月)
「古道」への影響 懸念
高橋氏ら巨大風力発電計画調査
青森・十和田
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日本共産党の高橋千鶴子衆院議員は18日、青森県十和田市で巨大風力発電事業を調査し、住民と懇談しました。安藤晴美、吉俣洋両県議、小笠原良子十和田市議が同席しました。
十和田風力開発が進める「惣辺(そうべ)奥瀬風力発電事業」(仮称)は、観光地として親しまれる十和田湖や奥入瀬(おいらせ)渓流から一番近くて約1キロの地点に、最大18万キロワット・43基の風車を建設するものです。
周辺には、国内希少種指定のイヌワシなどが生息。植物や生態系への影響や水質汚染のほか、十和田湖への旧参詣道である「十和田古道」上に建設され、景観への影響も懸念されると住民から計画の撤回・中止を求める声が上がっています。
高橋氏らは、地域住民と十和田古道や建設予定地を調査。自然ガイドの「十和田湖伝説の伝え方を考える会」の中川一樹会長は「古道と十和田湖・奥入瀬渓流は一体で、観光地としてさらに広がる可能性がある」と話しました。
日本の中世史研究者の齊藤利夫・弘前大学名誉教授は、「建設予定地は、十和田湖や八甲田連峰が一望できる展望所があり重要な地点。歴史文化遺産として貴重な古道を壊す建設計画は見直しを」と話し、署名運動に取り組むことを報告しました。
高橋氏は、「古道に配慮するよう経済産業大臣の勧告も出ています。住民のみなさんと情報交換し、運動を広げましょう」と応じました。