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2021年12月24日(金)

名護・南城両市長選まで1カ月(来月16日告示・23日投票)

オール沖縄 激烈対決 自公政権

 沖縄県名護市長選(来月16日告示、23日投開票)と同日程の同県南城市長選まで、1カ月を切りました。両市長選はともに、同県名護市辺野古の米軍新基地建設阻止をめざす「オール沖縄」勢力と、県民の民意に反して新基地建設を強行する「岸田自公政権と補完勢力」の激烈な対決構図です。来年の参院選や県知事選にも大きな影響を与える重要な選挙です。


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(写真)新基地建設を推し進めるための設計変更を不承認とした玉城デニー知事を支持する「県民大行動」に参加した瑞慶覧チョーピン南城市長(左)と岸本ようへい名護市長予定候補(左から2人目)=4日、沖縄県名護市辺野古

名護 新基地許さず 岸本氏

 名護市長選は、新基地建設阻止を掲げる予定候補、岸本ようへい市議(49)=日本共産党、社会民主党、沖縄社会大衆党、立憲民主党、「新しい風・にぬふぁぶし」推薦=と、官邸・自公政権与党の丸抱えの渡具知武豊市長(60)の一騎打ちの見込みです。

 (1)オール沖縄の玉城デニー知事を支え、新基地建設を止める市政をつくる(2)コロナ禍での現市政の無為・無策で疲弊した市民の暮らしと経済を立て直す(3)来年の参院選や県知事選などの勝利への大きな流れをつくり、全国の市民と野党の共闘による政権交代の新たな足がかりとする―。この三つが市長選の意義・争点です。

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(写真)市長選必勝に向けて、支援者とグータッチする岸本ようへい予定候補(中央)=21日、沖縄県名護市

無責任な現市長

 渡具知市長は前回市長選で新基地の賛否を明確にしない争点そらしで、オール沖縄の稲嶺進・前市政を転覆。市長就任後も国が強行する新基地建設について県と国の司法での争いの推移を「見守りたい」と述べるだけで、事実上、新基地建設を容認しています。

 岸本予定候補は「子や孫の未来、市の未来を守るため新基地建設は認めない」などと表明。現市長の「見守る」との発言について「本当に無責任だ。次世代に責任を押し付けるのは許されない」と批判しています。

 コロナ禍の2020年の名護市の個人事業主含む企業の休廃業・解散率は、3・34%(帝国データバンク沖縄支店の調査)。県内の市郡別では最悪となっています。

 現市政は、介護保険料を値上げしました。稲嶺前市政と比較すると国民健康保険証の取り上げは6・6倍の79件で、待機児童は約6倍の142人。新基地受け入れを前提とする“アメとムチ”の「米軍再編交付金」を受けているにもかかわらず、市の借金は前市政時から12億円も増え、293億円です。

コロナ対策拡充

 岸本予定候補は「コロナで傷んだ暮らしを手当」と掲げ、医療・福祉従事者やコロナ禍の影響を受けているあらゆる産業の事業者の支援、低所得世帯の生活支援・福祉の拡充を公約しています。

 現市政が米軍再編交付金を利用して行う、保育料・給食費・子ども医療費の無料化について岸本予定候補は、同無料化での市の負担額は約6億7000万円で、市の一般会計予算の平均の1・5%程度と指摘。予算の無駄な部分をなくすことなどで、同交付金に頼らなくても継続できることを強調しています。

 岸本予定候補は、幼児から大学生まで、進学に必要な費用や子育てを支援する基金の新設を公約するなど、さらに充実した持続可能な子育て支援策を示しています。国言いなりで市民の暮らしと福祉を後退させた現市政から、市民の命と暮らしを守り平和で誇りある豊かな市政の実現を掲げています。

総決起をめざし

 岸田自公政権は茂木敏充・自民党幹事長や菅義偉前首相などが相次いで沖縄県に入り、茂木氏は地方議員と、菅氏は財界人や首長らと会合をもつなどテコ入れに必死。「(名護市長選を)参院選、知事選とつなげていきたい」(茂木氏)と知事選を見据え、総力戦の構えです。

 オール沖縄・日本共産党と市民は、市長選の意義や対決点、岸本予定候補の政策を全有権者に伝えきれば必ず勝利できるとの確信で、総決起をめざして猛奮闘しています。

南城 市民が主人公 瑞慶覧氏

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(写真)市長選再選を目指し、マイクを握って政策を語る瑞慶覧チョービン市長=20日、沖縄県南城市

 南城市長選は、オール沖縄の瑞慶覧(ずけらん)チョービン市長(63)と、市政奪還を狙う古謝景春前市長(66)=自民、公明推薦=の一騎打ちの見込みです。

 前回の南城市長選では、公立保育所の民営化問題で反対署名に取り組んだ市民をどう喝するなど人権や民主主義を踏みにじった前市長に対し、市政転換を求める市民とオール沖縄勢力の結集で、65票の僅差で瑞慶覧氏が初当選しました。

 今回の同市長選では、市民不在・強権で市民を押さえつける前市政の復活を許さず、「市民の声でまちづくり」を基本姿勢に、市民が主人公で全ての市民が住み良いまちづくりを進めてきた瑞慶覧市政を継続・発展させる意義があります。

 瑞慶覧市政は「南城市子どものまち宣言」などを行い、子育て支援に力を入れてきました。就学援助の判定基準を変更し、前市政の時の2017年度の認定児童・生徒数は537人でしたが、20年度には1124人と約2・1倍になりました。

 保育園等の増設に取り組み、瑞慶覧市長就任時の18年は145人だった待機児童が、20年度末には45人にまで減少しました。

 まちづくりでは、市内循環「Nバス」を導入。南部東道路や市道の整備も推進しています。企業受注機会の拡大と育成を図るための新たな入札制度を設置しました。

 瑞慶覧市長は、沖縄本島南部地域でのオール沖縄県政を支える首長の一人。玉城デニー県政を支える大きな力となっています。来年の参院沖縄選挙区や知事選でオール沖縄が勝ち抜くため、全国の市民と野党の共闘の発展のためにも、南城市長選も絶対に負けられないたたかいです。

デニー知事支え

 再選を目指す瑞慶覧市長は、20日に市内で記者会見を開き、政策を発表。「市民の声でまちづくり」という理念を貫くことを強調しました。平和政策として「辺野古新基地建設阻止に向け、デニー知事を支え、しっかりと行動していきたい」と表明しました。

 保育士の処遇改善・保育士確保に努めて待機児童ゼロを目指す、LGBTQ(性的少数者)の当事者らと意見交換を重ねて「パートナーシップ宣誓制度」を創設することなどを掲げました。新型コロナ対策として新たな事業者支援協力金・市民への支援拡充も公約しました。

 南城市長選でも、名護市長選と同様に、相手陣営は自民・公明・官邸などの勢力が一体となって総がかりで取り組んでいます。オール沖縄の勝利には、総力発揮・市民がさらに立ち上がる選挙にしていくことが求められています。

〈募金の振込先〉

 募金は下記の口座に郵便振替でお願いします。

 ●口座番号 02060―0―37894

 ●加入者名 日本共産党沖縄県委員会

 通信欄に、住所、氏名、職業、および「名護市長選挙募金」と明記してください。送金手数料はご負担願います。

 〈支援の連絡先〉

 日本共産党沖縄県委員会 〒900―0012 沖縄県那覇市泊2の4の7

 電話098(862)6232 FAX098(862)6487

 名護市長選挙日本共産党名護事務所 名護市宮里450の2

 電話0980(43)5460 FAX0980(43)5461


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