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2022年1月22日(土)

公的年金0.4%引き下げ

自公政権10年6.7%削減 物価高騰下、2年連続

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 厚生労働省は21日、2022年度の公的年金額を21年度から0・4%引き下げると発表しました。引き下げは2年連続。安倍・菅・岸田の自公政権10年間で、公的年金額は実質6・7%も削減される事態になります。食品や電気代など物価が急上昇しているもとでの年金額の削減は、年金が大きな収入源である多くの高齢者や障害者にとって、生活の悪化に拍車をかけることは必至。「年金削減を中止し、減らない年金に」との声があがっています。

 毎年度の年金額改定は、前年度の年金額に乗じる改定率を示すことで行われます。

 厚労省の発表によると、指標となる21年の物価変動率は「マイナス0・2%」、賃金変動率は「マイナス0・4%」でした。年金額改定のルールで、物価よりも賃金の変動率のマイナス幅が大きいときは、賃金の変動率を改定率にすることにしており、22年度の改定率を「マイナス0・4%」としました。

 一方、公的年金の被保険者数の変動などに応じて、削減幅をさらに大きくする「マクロ経済スライド」の22年度の調整率は「マイナス0・2%」でした。ただし、同スライドは「物価と賃金の変動率がいずれもプラス」の場合に発動するため、今回は見送られます。昨年度の見送り分(マイナス0・1%)とあわせた「マイナス0・3%」の削減は、翌年度以降に繰り越されることになります。

 歴代自民党政権は、年金額を実質削減し続ける制度改悪と運用を推進。安倍政権下の13年度から岸田政権下の22年度までの10年間について、各年度の物価変動率と年金改定率を単純に加算すると、物価の変動率は「プラス5・6%」と上昇しているにもかかわらず、年金改定率は「マイナス1・1%」で、年金額は実質6・7%も削減されることになります。

 年金受給者らでつくる全日本年金者組合の広岡元穂書記長は「燃油高騰による物価高とコロナの影響で、高齢者の暮らしは厳しさを増しています。生活に深刻な影響を与え、家計を直撃する年金削減は中止すべきです」と話しています。


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