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2022年2月11日(金)

3回目接種完了

高齢者施設まだ4割

3団体調査「券待たず加速を」

 特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの高齢者施設で、入所者、職員への新型コロナウイルスワクチンの3回目接種が完了したのは4割にとどまることが、関係3団体の調査で分かりました。調査した全国老人福祉施設協会、全国老人保健施設協会、日本認知症グループホーム協会が10日、厚生労働省で記者会見し、国と自治体に接種の加速を求めました。


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(写真)記者会見する3団体の代表=10日、厚生労働省

 調査は3~9日にインターネットで実施。3団体に加盟する特養施設、老健施設、グループホーム、有料老人ホームなど5829施設・事業所が回答。3回目接種が「入所者・職員ともにおおむね完了」と答えたのは40・8%にとどまりました。「入所者・職員ともに完了していない」は42・2%。完了したのが「職員のみ」の11・1%、「入所者のみ」の4・7%を合わせると、施設全体で3回目接種が済んでいないところが半数を超えました。

 接種が進まない理由(複数回答、回答数3140)は、「ワクチンが今後届くため」が最多の27・1%、「接種券がそろってからと考えていたため」が24・4%、「接種券なしで接種できることをしらなかったため」が9・4%などでした。

 全老健の東憲太郎会長は、接種券の発送・到着遅れが障壁になっていると指摘。第6波でも高齢者施設でクラスターが増えていると危機感を示し、国に対し「サービス付き高齢者住宅などを含む全ての高齢者施設について、接種券を待つことなく接種を加速するよう、自治体に働きかけてほしい」と求めました。

 全施協の大山知子副会長は、コロナ陽性の職員が陽性の入所者を介護する“陽陽介護”など「惨憺(さんたん)たる状況が各地で起きている」と述べ、高齢者施設への医療的支援の強化も求めました。


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