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2022年2月20日(日)

なんだっけ

雇用保険料引き上げって?

図

 Q 労働者が失業した場合などに給付を行う雇用保険の保険料を、政府が今年、引き上げようとしていると聞いたけど?

 A 労働者の負担は、夏の参院選後の10月に賃金の0・3%から0・5%に引き上げる計画で、月収30万円の労働者の場合、現在は月900円の保険料が月1500円に月600円負担が増える計算です。企業の負担も、4月と10月に2段階で引き上げられ、現在の0・6%から0・85%へ、先ほどの例だと、月1800円から月2550円に月750円引き上げられます。コロナ禍の中で打ち出された負担増です。

 Q なぜ上げるの?

 A 政府は、コロナ禍で休業手当を補助する雇用調整助成金の支出が増えたことで雇用保険財源が大きく枯渇する状況になっていることなどをあげています。しかし、雇用保険の財源には労使が負担する保険料だけではなく、もともと定められている国庫負担もあります。政府はこの間、その負担率を引き下げ続けてきました。

 Q 国庫負担の割合は今どのくらいなの?

 A 失業等給付の基本手当でみると、現行制度の国庫負担の原則的な負担割合は25%なのに、現在では2・5%と極めて低率の負担となっています。

 国庫負担があるのは、失業は国の政策とも関係が深く政府も責任を担うべきだとの考えによるものです。コロナ禍という非常事態における国の責任を果たすためにも、まずは国庫負担を元に戻し、その上で足りない分は一般会計で措置すべきです。

 (2022・2・20)


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