2022年3月15日(火)
非正規研究者を守れ
田村智子氏 大量雇い止め中止を
日本共産党の田村智子議員は8日の参院内閣委員会で、2023年3月に懸念される理化学研究所(理研)などによる非正規研究者の雇い止めを中止させるよう国の指導を求めました。
労働契約法の特例で、非正規の研究者は通算雇用期間10年で無期雇用転換権が発生しますが、法施行10年目を迎える23年4月の直前に、国立研究開発法人や国立大学法人による無期転換逃れの大量雇い止めが危惧されています。田村氏の調査で、国立研究開発法人による雇い止めの危険がある研究者は1390人、全職員数の2・9%に上ります。全職員数の5%超で危険があるのは理研(6363人、13・1%)と産業技術総合研究所(449人、9・4%)の2法人です。理研労は3万人分のネット署名を集めています。
田村氏は、理研では60人を超えるチームの主宰者も対象となり、チーム全体の雇い止めやプロジェクト中止も生じかねないと指摘。研究力の向上どころか打撃になるとして、雇い止めの中止へ指導を求めました。また、国立大学は任期なし教員を任期付きに置き換えているとして、「これが国立大学の研究力低迷の原因だ」と指摘。「選択と集中」ではなく基盤的研究費の抜本的増加を求めました。