2022年4月19日(火)
6人任命 求め続ける
学術会議 総会で改めて確認
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日本学術会議は18日、東京都内で総会を開き(オンライン併用)、会員候補6人が首相に任命を拒否され続けている問題などを議論しました。梶田隆章会長は、6人が任命されない限り任命行為は完結せず、問題を是正できるのは首相だけだとし、首相に6人の任命を求めるという学術会議の考え方を改めて強調。総会の総意として、今後も政府と粘り強く交渉を続けることを確認しました。
梶田会長は、「任命問題の解決が会長にとって最も重要な責務であり、会員の信任を裏切らない」との決意で岸田文雄首相や松野博一官房長官との面談に臨んできたと報告。任命手続きは終了しているとする政府との「大きな距離」に留意し対応を検討してきたものの、問題発覚から1年半が経過した今も「解決の糸口が見えていないのは極めて遺憾」と述べました。
会員からは、「政府はずるずると期限切れを待っている」「これが前例になれば、核保有を推進する首相が出てきたとき、反対する学者を任命しないことが起こりうる」との危機感とともに、「日本学術会議法から見て任命拒否が違法なのは議論の余地がない」「今後起こさせないことが大事」との決意が示されました。
「社会も注目している。国民の支持を得ながら進めてほしい」、「国際学術会議でも案件に位置づけられており、国際的議論も必要」といった意見も出されました。
総会の冒頭、小林鷹之・科学技術担当相があいさつ。任命問題には触れませんでした。