2022年4月26日(火)
知床観光船 昨年の事故 「見張り不十分」
武田議員事務所に国交省
北海道・知床半島沖で26人が乗った観光船「KAZU I(カズワン)」が消息を絶った事故について日本共産党の武田良介参院議員事務所は25日、国土交通省海事局と海上保安庁の担当者に聞き取り調査をしました。
カズワンは昨年5月、海面に浮いたロープと接触して乗客3人に軽傷を負わせ、同年6月には漁港の近くの浅瀬に乗り上げる座礁事故を起こしています。
これらの事故について海事局の担当者は「いずれも見張りが不十分だった」と説明。座礁事故を受けて北海道運輸局が運航会社「知床遊覧船」(斜里町)に巡視の徹底など「運航管理の基本事項について行政指導をし、改善報告を受けた」と述べました。
一方、国交省や運輸安全委員会が事故調査をしたかどうかは明らかにしませんでした。
同社の遊覧コースでは、乗客に野生のヒグマを見せようと、船長が海岸に近づいて運航していたとも報じられています。
海事局の担当者によると、観光船は海上運送法に基づく旅客不定期航路事業で、本来の運航経路を外れることも「危険ではない範囲」で認められるといいます。
武田氏の事務所は国交省に対し、カズワンの運航経路を記した同社の事業計画書と同社が策定した安全管理規定を開示するよう求めました。