2022年4月27日(水)
軍産複合体に道開く
岩渕氏 経済安保法案の秘密特許
参院内閣・経産連合審査
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日本共産党の岩渕友議員は26日の参院内閣・経済産業両委員会の連合審査で、経済安全保障法案の秘密特許制度導入に対し、日本の産業発展を阻害すると批判しました。
戦前の秘密特許制度は戦後、戦争放棄の規定に抵触するとして廃止され、新技術を人類共有の財産として産業の発展につなげるための公開が原則となった経緯があります。岩渕氏は軍事秘密特許制度が導入されれば、軍事産業の促進、軍産複合体に道を開くと厳しく批判しました。
岩渕氏は、米国から「防衛目的」で日本に提供された技術上の知識に関する特許が米国で秘密指定されていれば日本でも秘密に扱うという「日米防衛特許協定」に言及。秘密が解除されて公表された99件の特許のうち、純粋な軍事技術は1割にも満たなかったと指摘し、「『防衛目的』と言いながら大部分が軍民両用技術だ」と強調しました。さらに経団連からも出ている懸念の声を挙げ、秘密の対象とする判断基準に制限があるのかとただしました。
小林鷹之経済安保担当相は「政令で定める」と答弁。行政判断で対象が拡大する可能性を示しました。
また岩渕氏は、秘密にする期間の延長について更新回数に上限がないことを確認。秘密にする発明内容の「開示」の禁止には、学会発表や意見交換なども含まれるのかと質問しました。小林氏は「委員指摘の内容も含まれる」と認めました。
岩渕氏は「産業の発展を阻害する恐れがあり、導入はやめるべきだ」と強調しました。