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2022年4月27日(水)

原告適格認めず却下

辺野古住民訴訟 那覇地裁が不当判決

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(写真)辺野古の住民訴訟の判決を受け「不当判決」などと書かれた紙を掲げる原告弁護団=26日、那覇市

 沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設をめぐり、県の埋め立て承認撤回を取り消した国土交通相の裁決は違法だとして辺野古周辺の住民が裁決の取り消しを求めた訴訟で、那覇地裁(福渡裕貴裁判長)は26日、原告として訴訟を提起する資格を認めず、訴えを却下する不当判決を出しました。

 原告が判断を求めていた国交相の裁決の内容に踏み込まず、門前払いとしました。原告団は控訴する考えを示しています。

 判決は、新基地建設に伴う埋め立てによって生じる騒音などによって「健康または生活環境に関わる著しい被害を直接的に受けるおそれがある者に該当するとは認められない」とし、原告としての資格を認めませんでした。また、完成後に基地を離着陸する航空機の騒音などについても、著しい被害を受けるおそれがある者にあたらないとしました。

 原告団と弁護団は同日、抗議声明を発表し、「司法の役割を放棄する不当なもの」だと批判。一方で「判決は、国交相による裁決が適法であるとの判断を示したものではない」と指摘しました。

 原告の金城武政さん(65)は「基地は危険だと示したいのが辺野古の住民の声だ。原告に適さないとの言い方に怒りを感じる。一つずつハードルを越えて、基地は危険だとみんなでアピールしていきたい」と語りました。

 同訴訟をめぐっては、2020年4月に那覇地裁が原告15人のうち11人は原告適格がないとして却下し、残る4人について審理が続いていました。


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