2022年4月28日(木)
大学への不当な政治介入
宮本岳志議員 「チーム甘利」を告発
衆院委で法案可決
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日本共産党の宮本岳志議員は27日の衆院文部科学委員会で、「チーム甘利」と呼ばれる自民党の甘利明衆院議員(前幹事長)に連なる人物が大学ファンドにかかわる組織の要職を占めている実態を告発しました。
宮本氏が示したのは、『文部科学教育通信』2019年11月11日号に載った甘利氏のインタビュー。「国立大学は『知識産業体』の自覚を」と題した記事で甘利氏は、同氏が経済産業相時代に、政府の総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)の議員だった橋本和仁氏から、後に東大総長となる五神真氏や上山隆大氏を紹介され、大学改革について議論したとしています。また岸田文雄首相、林芳正外相、世耕弘成元経産相、茂木敏充幹事長を挙げ「これはみんなチーム甘利だ」とも語っています。
宮本氏は、政府の国際卓越研究大学法案が、大学ファンドから助成を受ける大学の選定にCSTIや文科相の諮問機関である科学技術・学術審議会の意見を聞かなければならないとしていると指摘。上山氏が現在CSTIの唯一の常勤議員で、五神氏が4月まで科学技術・学術審議会の委員を、橋本氏が大学ファンドの助成業務を担う科学技術振興機構の理事長をそれぞれ務めていることを示すと議場にどよめきが起こりました。
調査を迫る宮本氏に、末松信介文科相は「初めて拝見した。全く承知していない」と繰り返し、審議がたびたび中断。後日対応を理事会に報告することになりました。
宮本氏は「10兆円の巨額ファンドによる学術・研究への不当な政治介入は直ちにやめるべきだ」と訴えました。
法案は自民、公明、日本維新の会、国民民主の各党の賛成で可決しました。