2022年5月11日(水)
難民・入管行政改善を
5野党・会派が法案共同提出
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日本共産党、立憲民主党、社民党、参院会派「沖縄の風」、れいわ新選組の野党各党・会派は10日、難民等保護法案と入管法改正案を参院に共同提出しました。関係者の意見を踏まえ、昨年2月提出の法案に必要な修正を加えたものです。
現行制度は身体拘束などの人権侵害について裁判所によるチェックの仕組みもなく、国際基準にのっとった難民の認定・保護も行っていません。
難民等保護法案は、難民認定を公正・透明化し、国際基準で「難民」にあたる人を長期にわたり日本国民と同等に保護するもの。入管法改正案は病気で治療が必要な人は収容を停止し、収容の要否は裁判所がチェックするとともに、入国管理局による恣意(しい)的拘禁を許さない仕組みにします。
提出後の記者会見で日本共産党の山添拓議員は、名古屋出入国管理局に収容中だったスリランカ人のウィシュマ・サンダマリさんの死亡事件を受け、政府は世論の高まりの中で今国会での入管法改定案提出を断念せざるを得なくなったと指摘。難民行政・入管行政のいずれも改めるべきことは明確だとして、「野党が責任ある立場で法案を示すことができたのは重要だ」と強調しました。
立民の石橋通宏議員は「難民の人権侵害とも言われる状況を一日も早く是正しなければならない」と強調。両案で「日本が国際基準にふさわしい制度に追い付くことができる」と述べました。