2022年5月20日(金)
そこが聞きたい日本共産党(JCP)
Q 9条で戦争は止められないのでは?
A 9条を生かした平和外交で防ぎます
Q 憲法9条で戦争は止められないのでは?
A 9条を生かした積極的な平和外交で戦争を防ぎます。
憲法9条をめぐっては、(1)9条を変えて自衛隊を憲法に書き込む(2)9条を生かして平和外交を進める―という対決点があります。
(1)は危機に乗じて憲法改悪をたくらむ自民、維新、国民民主などの主張。日本が攻撃されていないのに他国を攻撃する「敵基地攻撃能力」や、アメリカの核兵器「共有」を議論しようとしています。
軍事で脅す相手に、相手を上回る軍事で対抗しようとすれば、際限のない軍拡競争に陥ります。「核抑止力」の名のもと大国が核兵器を保有してきましたが、核使用の威嚇を繰り返すロシアを見ても、抑止力論が破綻したことは明らかです。
(2)の9条を生かす方向はどうでしょう。恒久平和の理念をうたう9条が歯止めとなり、自民党政権がアメリカに従いイラク戦争などに自衛隊を派兵しても、隊員は1人も外国人を殺さず、戦死者を出しませんでした。
9条を持つだけでは自動的に平和は訪れません。9条の不戦の理念を生かした平和的な話し合いで、紛争が起きても戦争にさせないよう解決する外交努力が政治の責任です。
既に東南アジアには、「仮想敵」を排除する軍事同盟によらず、意見の違う国を包み込んで話し合う東南アジア諸国連合(ASEAN)の取り組みがあります。ASEANが開く「東アジアサミット」の参加国は、個別に「紛争の平和的解決」などを柱とした友好協力条約をASEANと結んでいます。これを多国間の条約に発展させ、平和の枠組みとして活用するのが、戦争を起こさせない現実的で建設的な方向です。
東アジアサミット(EAS)
第1回会合は2005年12月。現在の参加はASEAN10カ国(インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ブルネイ、ベトナム、ラオス、ミャンマー、カンボジア)、域外8カ国(日本、中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、インド、アメリカ、ロシア)。