2022年7月15日(金)
事業復活支援金 不給付の業者なくせ
全商連、中小企業庁に要請
居酒屋に「不備メール」
全国商工団体連合会(全商連)は14日、国の事業復活支援金の審査に関わって申請者を不給付へと追い込むような対応があるとして中小企業庁に対し、改善を求めました。
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6月17日までに申請が締め切られた事業復活支援金は、長引くコロナ禍、物価高騰の影響を受けるなかで中小企業の経営を下支えするものです。しかし支援金対象の申請者が「提出不可能な資料を事務局から求められる」「対応しても繰り返し不備対応メールを受けている」ことを受け、最後の1人まで給付に向けた審査を丁寧に行うこと▽不備修正対応中の審査期限延長▽新たな直接支援策―を求めました。
中企庁の担当者は「行政の公平性から不備解消期間を設定している。どこかで線を引かなければいけない」と正当化しました。
群馬県東毛民主商工会の会員で金型製造の会社は、申請書類不備のメールを受け、申請事務局とやり取りし審査期限直前に書類を再提出。しかしその一つに法人名が記載されていなかったため翌日、要件を満たさないとの不給付メールが届いたといいます。参加した申請者は「ほかの資料には法人名が入っている。不給付は納得いかない」と憤ります。
埼玉東民商の会員で居酒屋を営む女性は、現金商売であるにもかかわらず、申請事務局から通帳の控えの提出を求められました。特別な納税証明書や融資残高が分かる資料もなく、水光熱費の領収書などを添付して修正し、現在は「修正内容確認中」になっています。不備解消期限が迫っており、不給付にならないよう対応を求めました。
中山眞常任理事は「根拠もあって、事業実態もあって、求められるものが出せなくて苦しんでいる人にどうするかを考えるのが中小企業庁の役割だ」と強調しました。