2022年8月6日(土)
通常診療に影響 発熱外来は限界
大阪府保険医協会アンケート
大阪府保険医協会は5日、大阪府庁で記者会見し、コロナ第7波による感染者の爆発的増大の下での府内の診療所の現状について実施した緊急アンケートの結果を発表しました。通常診療への影響や、発熱外来が限界を超えている実態が浮き彫りになりました。
アンケートは7月29日、府内約4000の診療所にファクス送信し、3日までに478件の回答が寄せられました。
第7波での通常診療への影響は374件(約8割)が「出ている」と回答。発熱外来を行っている診療・検査医療機関では284件中198件(約7割)が「受け入れのキャパシティー(許容量)を超えている」としています。
また外来の逼迫(ひっぱく)を緩和するとした政府の検査キットの無料配布について(複数回答可)多い順に「(確定診断・発生届などのための)検査希望や問い合わせで現場が混乱する」(238件)、「医療機関用検査キットの不足が不安」(234件)と答え、「公的検査・発熱外来センターの設置を」(175件)と続いています。
国や府に求める対策は多い順に「検査キットの安定供給」(288件)、「治療薬の早期承認」(225件)、「感染者受け入れ施設の開設・増設」(216件)。また、「感染症5類への引き下げには、検査キットと治療薬の十分な普及が必要」との声も寄せられています。
会見した井上美佐副理事長は、自院でも10分で発熱外来予約が埋まると述べ、「無料検査で陽性となった後の確定診断を医療機関に求められるなら、外来はますます逼迫する。発熱外来センターで対応するなどの方策が必要だ」と述べました。