2022年8月17日(水)
第7波コロナ死者 最多迫る
医療機関の負荷増
第6波超える勢い
新型コロナウイルス感染拡大の第7波で、死者が過去最多を更新する勢いで増え続けています。
厚労省のデータによると、第7波が本格化した8月に入り15日までの死者数は2786人。第6波が本格化した2月の1~15日までの死者1925人を大きく上回っています。
また、これまでの1日の死者の最多は2月22日の277人ですが、8月9日には250人に達し、その後、ほぼ連日200人を超えています。
第7波における死者急増の背景には、第6波の倍以上の感染爆発による、医療機関への負荷の増加があります。第6波での1日の新規感染者の最多が10万人程度だったのに対し、第7波では最大で25万人超(8月10日)、週平均でも1日あたり19万~20万人の新規感染が続いており医療のひっ迫は深刻です。
救急搬送困難事例も過去最多レベルが続き、搬送先が見つからず10時間以上も救急車の中で救命措置を受けた患者が、車の中で力尽きるという痛ましい事例が相次いでいます。
また、重症化リスクの高い高齢者の福祉施設でのクラスターが過去最多を連続更新して多発しており、医療ひっ迫や死者増加の重大な要因となっています。
厚労省の専門家組織の脇田隆字・国立感染症研究所長は「病床使用率の上昇や、医療従事者の感染による病棟閉鎖などで適切な医療が受けられず、死者が増えている」と分析し、「第6波を上回る可能性がある」と指摘します。
専門家の中からは、現在主流の変異株「BA.5」から「BA.2.75」への置き換わりが進むことで、感染拡大がだらだらと長引く可能性も指摘されており警戒が必要です。
岸田政権は、「経済活動を回していく」というばかりで、感染抑止や医療体制強化の対策を何ら講ずることなく成り行きまかせを続けています。いち早く国会を開き、早急に本格的な対策を審議、実行すべきです。