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2022年8月25日(木)

コロナ死者数急増

岸田政権の無策批判 医療体制抜本強化を

BS番組 小池書記局長が主張

 日本共産党の小池晃書記局長は23日、BS―TBSの「報道1930」に出演し、死者数が急増する新型コロナウイルス対策について、現場で対応にあたる医師や自民党議員らと議論しました。

 番組は、23日の新型コロナによる死者数が340人を超えて過去最多を更新したことを紹介。世界保健機関(WHO)の集計で日本の新規感染者数が世界最多となり、死者数も世界2位となっていると伝えました。

 現状について自民党の武見敬三参院議員は、感染者の全数把握をやめた国もあるなどとして、「この数字だけ見て(日本が)突出して増えているというのは違うのでは」と述べました。

 小池氏は「検査のやり方の違いだけなら、死者が突出して多いということにはならない」と述べ、「成り行き任せの政権のコロナ対応がこうした事態を生み出していることをしっかり見ていく必要がある」と指摘しました。オミクロン株による感染拡大前の昨年11月に発表された政府の「取組の全体像」がいまだに更新されないなど、「岸田政権になってから、今のコロナ感染の現状をどう見て、どういう戦略をもって臨んでいくのかの方針がほとんど示されていない」と批判しました。

 キャスターの松原耕二氏は、デルタ株が主流だった第5波と比べると第7波の感染者数は10倍、死者は4倍になる一方、重症者は3分の1になっていると指摘。特別養護老人ホームの入所者が軽症と診断され、状態が急速に悪化し入院先が見つからずに死亡した事例が紹介されました。

 インターパーク倉持呼吸器内科の倉持仁院長は、コロナの重症の定義は、肺炎をおこし呼吸不全で人工呼吸器などが必要な場合だが、第7波ではほとんどの人が肺炎にならないと指摘。軽症と分類され、自宅や施設で待機している間に全身状態が悪くなり医療につながれないまま亡くなる人が増えている現状だとして、現状に即した緊急の措置を求めました。国際医療福祉大学の松本哲哉主任教授も「今の定義はオミクロン株の患者には正直あてはまらない」と指摘しました。

 自民党の武見氏は「基準が分からないとどう対処していいかわからない」と発言。小池氏は「今までは酸素飽和度の基準だけでやってきたが、それでは対応できない。何を判断基準にするかといえば全身状態だ。全身状態は数字だけでは分からないので、医師が総合的に状態を見て判断することが必要だ」と述べました。発熱外来や入院にたどり着けないような医療体制の崩壊状態が、今の事態を生み出している状況をしっかり見る必要があるとし、「数字だけで対応するのは実態にあわないという声を受け止め、医療体制を抜本的に強化することに全力をあげるべきだ」と主張しました。


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