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2022年10月2日(日)

謀略団体の反共ビラ 統一協会が配布指示

19年参院選の直前に

内部文書を入手

写真

(写真)ジャパン・ガーディアンズの反共謀略ビラ(左)とビラ配布を信者に指示した統一協会の内部文書

 悪質なデマで日本共産党と野党共闘への攻撃をくり返してきた正体不明の謀略団体「ジャパン・ガーディアンズ」のビラを統一協会(世界平和統一家庭連合)が配布するよう信者に指示していたことが1日、関係者から入手した内部文書で分かりました。統一協会との関わりを隠して大量のビラを計画的に配布するよう指示した内容で、統一協会の反社会的な体質が浮き彫りになった形です。(統一協会取材班)

 同団体はホームページで「反日勢力」「悪魔的な政党」と日本共産党を誹謗(ひぼう)中傷しています。本紙の調べでは、ビラに書かれた住所は民間の私書箱で、所在地すら隠蔽(いんぺい)しています。

 本紙が入手したのは、同団体が2019年に発行したビラと、その配布方法を指示した「実施要項」です。カラー印刷のビラは、日本共産党が「『天皇制の廃止』を目指している」「暴力革命の方針を堅持する」などと事実無根のデマを書き連ね、公党の名誉を毀損(きそん)する内容です。

 関係者によると、これらは東京都内の信者に渡されました。

 実施要項には、配布期間「6月中 ※7月の参議院選挙の公示前までには必ず配布し終える」と指示しています。

 注意事項として、次のような細かい指示もされていました。

 「CH(統一協会を意味する隠語)の他のチラシなどと一緒に投函(とうかん)しない」

 「共産党のポスターが貼られているなど明らかに共産党関係のお宅には投函しない」

 「配布中に第三者から尋問を受けた際には、『この団体やチラシの趣旨に賛同して友人ら有志で配布しています』などと回答する」

 さらに「配布期間内に必ず配布できるよう、計画的に配布する」と期限の厳守を徹底。青年1人が1日(午前9時から午後5時まで実働7時間)配布した場合「1000枚ほど配布可」との例まで示し、大量に配るよう呼びかけています。

 このビラが配られた19年の参院選は、市民と野党の共闘が初めて全国的に成立し、統一協会と協力関係にあった安倍晋三首相(当時)ら政権側は強い危機感を抱いていました。

 ジャパン・ガーディアンズのビラは第8弾まで発行されています。衆院選があった昨年は、4月から10月にかけて東京都、新潟県、岩手県、神奈川県と広範囲に配布されたことが分かっています。

 正体を隠した謀略ビラで政党を侮辱し、民主的な選挙を妨害する反社会的な行為です。


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