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2022年10月12日(水)

ロシアは併合撤回せよ

国連総会緊急会合 各国から批判

 【ワシントン=島田峰隆】国連総会は10日、ロシアがウクライナ東・南部4州の併合を一方的に宣言した問題をめぐり緊急特別会合を開きました。各国は併合について主権の尊重や領土保全を定めた国連憲章や国際法に違反すると非難し、併合の撤回を求めました。また同日ロシアがウクライナ全土にミサイルなどで攻撃を加えたことにも批判が相次ぎました。

 欧州連合(EU)主導で作成され、日本を含む44カ国が共同提案した決議案は、ロシアがウクライナ4州で違法な「住民投票」を行ったことを非難。併合の試みは「国際法上無効」だと指摘。ロシアに対し、併合の決定を即時・無条件に撤回し、すべての軍を撤退させるよう求めています。12日にも採決される見込み。

 討論でシンガポールは「小国にとって国連憲章の原則は死活問題だ。『力は正義なり』の思想に基づくシステムは受け入れられない」と強調しました。

 地中海の島国マルタは、ロシアによるウクライナ全土へのミサイル攻撃について「民間人への無差別攻撃は戦争犯罪だ。実行者は責任を問われなければならない」と非難。併合について「国連憲章の原則を再確認することがわれわれの義務だ」と呼び掛けました。

 ウクライナ侵略以来、国連総会が緊急特別会合を開くのは4回目。9月30日の安保理で、4州での「住民投票」実施を非難する決議案に対しロシアが拒否権を行使したのを受けて、国際社会の意思を明確に示すために開かれています。


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