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2022年10月26日(水)

感染症法等改定案 宮本徹議員の質問 要旨

衆院本会議

 日本共産党の宮本徹議員が25日の衆院本会議で行った、感染症法等改定案に対する質問の要旨は次の通りです。


 総理は、この間の新型コロナ対応から何を学んだでしょうか。

 多くの方が医療を受けられないまま、自宅や介護施設で亡くなりました。このパンデミックが明らかにしたことは、緊急時の対応には、平時の医療提供体制に余裕が必要だということです。医療費抑制路線をあらため、平時から余力のある医療提供体制を再構築する必要があるのではありませんか。

 ところが、政府は地域医療構想でマンパワーの手厚い急性期病床20万床の削減を進めようとしています。急性期病床の削減を進めれば、緊急時の人材確保がさらに困難になるのではありませんか。本法案は公的病院に感染症対応の義務を課しますが、ならば再編統合を求める公立・公的病院443のリストは撤回すべきです。地域医療構想の根本的見直しを強く求めます。

 本法案は、都道府県が数値目標を持って予防計画をたて、都道府県と医療機関が協定を結び、病床や発熱外来などの確保を図るものですが、協定等の履行確保措置として、協定履行状況を公表し、指示に従わない場合には、病院名の公表、特定機能病院、地域医療支援病院の指定取り消しなど重いペナルティーが設けます。予防計画の数値目標達成のために、実情に合わない病床割り当てなどが協定で事実上強制されることや、事実上強制された協定が履行できないためにペナルティーの対象になることはありませんか。医療ニーズを把握しているのは現場の医療機関であり、協定が守れないケースに正当性があるかないか、大臣や知事が判断することなどできないのではありませんか。医療機関に必要なのは、ペナルティーではなくリスペクトです。特定機能病院、地域医療支援病院の指定取り消しは、地域医療を崩壊させるものであり、やめるべきです。

 本法案は流行初期医療確保措置の費用負担の半分を保険者に求めるものです。感染症対策の費用は公費負担という原則を掘り崩すもので認められません。

 地域の通常医療を維持するための対策・支援も必要です。保健所体制についても保健所数や職員数を増やすことが必要です。


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