2022年11月24日(木)
コロナ 入院できず死亡103施設
「陽性者全員入院を」75%
「21・老福連」介護施設調査
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介護施設で新型コロナウイルスに感染、施設内療養中に入院できないまま亡くなった入所者がいる特別養護老人ホームや養護老人ホームが全国で103施設(5%)に上ることが明らかになりました。高齢者施設の施設長らでつくる21世紀・老人福祉の向上をめざす施設連絡会(21・老福連)の調査で分かったもの。
特養と養護老人ホーム1万382施設の施設長に7~8月アンケートを送付し、2107人が回答しました。
死亡者数は調査していませんが、70人を超える大クラスターが発生し「長期入所者7人を施設内療養としたが6人が施設で亡くなった」(福島県の特養)、「利用者29人が施設内療養となり4人が亡くなった」(宮崎県・特養)など複数の死亡事例がありました。
重篤化しても入院先が見つからず、「救急搬送先の病院前でもなかなか院内に入れてもらえず、時間が経過し死亡に至ってしまう」(青森県・養護)との報告もありました。
国が推進してきたコロナ感染者の施設内療養については、陽性者は「医療機関への全員入院を徹底するべき」が75%(1506施設)を占めました。
その理由(複数回答)は、「病状悪化した際に対応できない」(1162施設)や「施設内ではコロナに対する適切な治療が受けられない」(1010施設)が多数を占めました。
「県知事の命で原則施設内療養が基本となっているが入院を基本としてほしい」と訴える施設長もいました。
政府が検討を進めている介護保険見直しで、要介護1、2の生活援助サービスの地域支援事業へ移行、利用料原則2割負担には6割が反対しています。