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2023年2月24日(金)

各国、ロシアの侵略非難

ウクライナ1年 国連総会で緊急特別会合

ロ軍即時撤退要求

 【ニューヨーク=島田峰隆】国連総会(加盟193カ国)は22日、ロシアによるウクライナ侵略の開始から1年を迎えるにあたって緊急特別会合を開きました。多くの国がロシアの行為は主権の尊重や領土保全を明記した国連憲章に違反すると非難し、ウクライナ領土からロシア軍を直ちに無条件で撤退させるよう求めました。

 会合には欧州諸国などが主導して作成した決議案が提出されています。米政府によると、共同提案国は21日時点で約70カ国に達しています。23日にも採決される見込みです。

 決議案は「国連憲章の原則に沿ってウクライナでの包括的で公正な永続する和平を達成する必要性」を強調し、加盟国や国際機関に外交努力を求めています。ウクライナの主権、独立、統一と領土保全を再確認し、ロシア軍の即時、完全、無条件の撤退を要求しています。

 会合で演説したグテレス国連事務総長は「ロシアによる侵略は国連憲章と国際法違反だ。多国間主義のシステムの土台となる原則と価値への挑戦だ」と厳しく批判。ウクライナの主権と領土保全を守る立場を強調し、「真の永続する和平は国連憲章と国際法に基づかねばならない」と指摘しました。

 決議案を説明したウクライナのクレバ外相は、この1年間にロシア軍が民間人の殺害、レイプ、略奪、拷問、無差別爆撃などを行ってきたとし、「これは大量虐殺だ」と非難。「中立の仮面をかぶるのではなく、国連憲章と国際法の立場を選んでほしい」と決議案への賛同を訴えました。

 国連総会は昨年2月24日のロシアによるウクライナ侵略開始以降、緊急特別会合でロシア軍の即時撤退を求める決議や人道状況についての決議など合計5本の決議を採択してきました。最も賛同国が多くなった昨年10月の決議には143カ国が賛成しました。


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