2023年3月4日(土)
クルーズ船 感染検証を
20年当時の乗客が高橋・本村氏と懇談
2020年に大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で新型コロナウイルスの集団感染が発生した事故の検証と再発防止を政府に求める当時の乗客が3日、日本共産党の高橋千鶴子、本村伸子両衆院議員とオンラインで懇談しました。
同船内では当時、乗員・乗客(約3700人)のうち712人が感染。船室での「隔離」により体調を悪化させる人が相次ぎ、搬送先の病院などで14人が死亡(うち1人はオーストラリアに帰国後)しました。乗客の多くが高齢者でした。
懇談には「ダイヤモンド・プリンセス号集団感染事故の検証を求める全国連絡会」共同代表の千田忠氏(元大学教授)、平沢保人氏(防災士)が参加。同じ事故を起こさないための対策が不十分だとし、国際クルーズ船の受け入れ再開に懸念を示しました。
千田氏は、クルーズ船がウイルスの感染爆発を引き起こす“震源地”になることは明確だと強調。「新たな感染症を視野に入れた対策をしなければ、事故から何も学ばないことになる」と危機感を示しました。
平沢氏は、国際クルーズ船の再就航に向けた政府の判断について、感染者の対応を自治体まかせにするなど「問題がある無謀な決定だ」と批判しました。
高橋氏は、再就航には万全の対策が必要だとして「事故を経験した人たちの声が伝わる努力をしたい」と述べました。