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2023年5月1日(月)

憲法守り生かす政治を

NHK憲法記念日特集 田村副委員長が主張

 日本共産党の田村智子副委員長は30日のNHK憲法記念日特集の討論番組に出演し、自民、公明、維新、国民各党代表が改憲発言を繰り返す中で、岸田政権が狙う敵基地攻撃能力の保有と大軍拡は、憲法9条を持つ日本では許されないと批判し、憲法を生かした外交による平和構築を主張しました。(関連記事)


 田村氏は憲法問題で議論すべきことは、岸田政権による憲法違反だと批判しました。敵基地攻撃能力の保有と大軍拡は、「専守防衛」の大原則を投げ捨てるものであり、「他国に攻撃的脅威を与える兵器の保有は憲法の趣旨ではない」という歴代自民党政権が示してきた憲法解釈を「百八十度変える」と強調。さらに、集団的自衛権の行使を可能とする安保法制のもとで、アメリカのミサイル戦略に組み込まれ、日本が攻撃を受けていなくても、在日米軍の軍事行動によって、自衛隊の敵基地攻撃が可能になり、相手からの猛反撃で日本に戦火がおよぶ危険性を指摘しました。田村氏は「戦争をしない、武力で相手を脅さないという日本国憲法9条に背くことは明らかだ。徹底的にたださなければならない」と強調しました。

 ロシアの侵略を受けているウクライナへの支援をめぐり、自民、公明、維新、国民各党が防衛装備移転三原則の運用指針見直しによる武器輸出の拡大を主張したことに対して、田村氏は「ウクライナの侵略戦争に乗じているとしか言いようがない」と批判しました。今求められているのは、国連憲章違反を許すなでの国際社会の一致結束、連帯だと述べ、「同盟国や同志国に、規制を緩和して殺傷能力のある武器でも移転輸出ができるようにするという議論は、国際社会の一致、結束にも反する」と厳しく批判しました。田村氏は、日本は人道支援や復興インフラ整備への支援を行うべきだと主張しました。

 憲法9条に対する考え方を聞かれた田村氏は、9条の生命力を生かして国際協調をつくっていくことが、「現実的な戦争の心配のない日本とアジアをつくる道だ」と強調。主要7カ国(G7)の外相会合の宣言でも、東南アジア諸国連合(ASEAN)インド太平洋構想(AOIP)への協力が明記されたことをあげ、「考え方の違い、国家体制の違いで分断排除しないということだ」「(日本は)もめごとを決して武力衝突にしない、戦争にしないという包摂的な平和の枠組みをアジア全体でどう作るかに尽力すべきだ」と主張しました。


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