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2023年5月8日(月)

コロナ 高齢者施設第8波クラスター

感染者87%入院できず

全員留め置き施設31%

21・老福連調査

 昨年10月から今年2月上旬の新型コロナウイルス感染症第8波でクラスターが発生した高齢者施設で、感染者の87%が療養期間中(原則10日間)に入院できず、施設に留め置かれていたことが分かりました。1人も入院できなかった施設は31%に上りました。高齢者施設の施設長らでつくる「21世紀・老人福祉の向上をめざす施設連絡会」の調査によるもの。


 調査は同連絡会が8波の状況を会員など全国858施設にたずね、340施設が回答しました。

 クラスターは53%の179施設で発生。入院できないまま療養期間中に施設で亡くなった人が40施設で77人に上っています。

 クラスター発生施設に入院できなかった理由をたずねると「病床がひっ迫していたから」90%、患者の症状が「国や自治体が設けた入院基準を満たさなかった」42%、「自治体や病院から施設でみとるよう言われた」19%(複数回答)などでした。

 療養期間中に入院先で亡くなった人も38施設で54人にのぼりました。

 一方、「療養期間満了後、感染の影響で亡くなったと考えられる」人が56施設に111人いました。療養期間中に施設や病院で亡くなった人(131人)に匹敵します。同連絡会は「コロナ感染の影響を受け、二次的に慢性疾患の悪化や各種機能の低下で亡くなったと考えられる方が多かったのではないか」としています。


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