2023年5月12日(金)
健保改悪 参院委可決
倉林氏「国責任後退 撤回を」
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75歳以上の医療保険料や国民健康保険料の引き上げにつながる健康保険法等改定案が11日、参院厚生労働委員会で、自民、公明、国民の各党の賛成多数で可決しました。日本共産党、立民、維新は反対しました。共産党の倉林明子議員は、国の責任を後退させ、国民に負担増を迫る同法案の撤回を求めました。
倉林氏は、同法案が国保料水準の統一を加速させると指摘し、先行して来年の統一を目指す大阪府内の自治体では、国保料が他と比べて高騰していると告発。法案で推進する統一保険料は、市町村独自の負担軽減措置をやめさせ、さらなる値上げにつながると批判しました。
倉林氏は、国保料引き下げのための財源を提案。国保財政の安定化のため設置した財政安定化基金の使い道が限定され、年々積み上がっていると述べ、「保険料引き下げに活用できるよう取り扱いを見直すべきだ」と迫りました。
加藤勝信厚労相は、同基金は予期せぬ給付増などに備えたものだとし、見直しには言及しませんでした。
倉林氏は「予期せぬコロナや物価高が起きている」と強調。国保加入者の約半数を占める非正規雇用やフリーランスで働く現役世代などに負担増を迫る同法案の撤回を重ねて求めました。