2023年10月23日(月)
NHK日曜討論 小池書記局長の発言
日本共産党の小池晃書記局長は22日のNHK「日曜討論」で、臨時国会の焦点や経済対策、統一協会への解散命令請求などについて、各党の幹部と議論しました。
臨時国会にどう臨むのかを問われた小池氏は、岸田政権の支持率急降下について、「首相の政治姿勢そのものに対して国民は失望している」と強調。保険証の廃止や、沖縄・辺野古の埋め立て強行、過去最大の8兆円の大軍拡など、「『聞く力がある』と言いながら、発揮されているのはもっぱら『聞き流す力』だ」と指摘しました。そのうえで、「暮らしでも平和でもこうすれば日本はよくなるという希望を届ける国会論戦をやっていきたい」と決意を示しました。
経済対策
経済対策については岸田文雄首相が20日に与党に指示した所得税減税について議論になりました。小池氏は「期限付きの所得税減税は1回きりの場当たり的な対応だ。そもそも低所得で所得税課税されていなければ対象外になる」と指摘。「すべての人への家計支援ならやはり消費税(減税)だ。与党は社会保障の財源だというが、消費税が始まってから社会保障がどんどん改悪され、大企業や富裕層の減税の穴埋めになった。物価高騰のもとで、消費税の減税は確実に消費に結びつく」と主張し、消費税の5%への緊急減税と廃止を目指す考えを示すとともに、インボイスの撤回も求めました。
経済対策の取りまとめにあたり、岸田首相は「コストカット型の経済を30年ぶりに転換する」と表明しました。小池氏は「コストカットを進めてきたのは、いったいだれか。非正規ワーカーを増やして賃金が上がらない国にしてしまった。法人税減税の穴埋めに消費税を連続増税した。結局、財界の要求にこたえて自民党がやってきたのはコストカットだ。その結果、経済も生活もヘトヘトになっている」と強調。党の「経済再生プラン」が提案した最低賃金の全国一律時給1500円以上、消費税減税などの政策を示し、「歴史的転換とまで言うなら、こうした抜本的な政策転換をやっていくことが必要だ」と主張しました。
立憲民主党の岡田克也幹事長は、所得税減税について「悪手だ」とし、岸田首相が22日の衆参補選投票日の直前に指示したことを「選挙目当て」と批判しました。日本維新の会の藤田文武幹事長は、現役世代の社会保険料の短期的な軽減を主張する一方、「中長期の構造改革の議論をやらないといけない」と社会保障の切り捨てを示唆しました。
小池氏は「所得税減税1年で、それが終わったら軍拡のためだといって大増税するのか。減税したのを元に戻して、さらに増税したら大増税になる。支離滅裂な政策ではないか」と指摘。「税収の一部を還元するというなら、ダントツで税収が増えている消費税を5%にする。この還元が一番妥当だ」と強調しました。
統一協会への解散命令請求
統一協会への解散命令請求について、小池氏は「解散命令請求は、被害者の声が動かした結果だ。迅速な判断を求めたい」と強調。財産保全のための立法について与野党協議を求めました。また、自民党に対して細田博之前衆院議長の疑惑も含めた統一協会との癒着の過去にさかのぼった全容解明を要求しました。