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2025年3月28日(金)

化石燃料 政府が全面支援

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(写真)岩渕氏(左から5人目)に大気汚染と健康被害を訴える米キャメロンLNG周辺住民ら=1月31日

 なぜ石破茂首相は、日本国内の需要が減っているのに米産の液化天然ガス(LNG)の購入をトランプ米大統領に約束したのか。日本共産党の岩渕友議員が明らかにしたのは、日本企業が世界のLNG市場の主導をめざし、政府がその初期開発から不採算に至った(座礁資産化)後までの支援を検討していることでした。

 政府は「石炭と比べて温室効果ガスの排出量が少ない」として、LNG火力発電を推進してきました。しかし現実には、都市ガス用も含めたLNGの国内消費量は2014年以降減少しています。資源エネルギー庁は「再生可能エネルギーの普及と原発再稼働」が理由だとしています。

 消費が減ったLNGの余剰は海外に転売されています。発電大手のJERAと九州電力は転売で巨額の売却損を出しています。

 LNG輸入拡大の必要性について、資源エネルギー庁の和久田肇部長は「世界市場における日本の交渉力や影響力向上などのため、『外・外取引』を含む総量1億トン維持に取り組む」と述べました。「外・外取引」とは、外国からLNGを買い、別の国に売ることです。

 これまで政府はガス田の開発やガスの液化事業といった「上流開発」に出資や債務保証をしてきました。今後は「LNGの生産から受け入れまでの全体を視野に入れ、第三国向けに供給される取引にも日本企業が関与できるようにする」方針です。

 そのための政府の支援メニューは至れり尽くせり。上流開発向けには資金回収のリスク負担を強化、LNG購入の長期契約確保の政策措置、再エネ普及やLNG高騰で採算がとれなくなった設備(座礁資産)への公的支援などを検討しています。

 日本がこれまで出資した従来の「上流開発」では、現地住民の健康被害や生業(なりわい)の破壊などが報告されています。今年1月には、三菱商事などが出資し、国際協力銀行が融資した米ルイジアナ州のキャメロンLNG施設周辺の住民らが来日し、岩渕氏に第2期プロジェクトへの不安を訴えました。

 岩渕氏は「化石燃料を使い続け、海外にも押しつける日本のエネルギー政策は国際合意に逆行するもの。LNGの新設はやめるべきだ」と主張しています。(小梶花恵)


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