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2025年3月30日(日)

学術会議 安倍官邸が介入

6人の選考除外 求める文書判明

 菅義偉首相(当時)が2020年10月1日、日本学術会議会員候補6人の任命を拒否し、国民的な批判をうけた問題に関連し、任命拒否に先立つ同年6月、学術会議が105人の会員候補を選考していた最中に、官邸側が学術会議事務局に6人を選考対象から外すよう求めていたことを示す文書の内容が29日までに明らかになりました。


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①法律家の情報公開によって開示された黒塗り文書

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②任命拒否された6人の個人情報開示で開示された黒塗り文書6枚を重ね合わせたもの

 この問題は、日本共産党の小池晃書記局長が3月6日の参院予算委員会で事実を指摘し政府を追及。政府はこの文書の存在を認めていました。

 法律家1162人が21年4月に行った任命拒否情報の公開請求で、国は黒塗り文書(画像①)を開示し、「任命権者側から日本学術会議事務局に、令和2年改選に向けた会員候補者の推薦に係る事項として伝達された内容を記録した文書であり…(中略)…会員候補者の氏名及び肩書きが記載されている」と説明しました。

 同文書の黒塗り部分は何だったのか。任命拒否された6人がそれぞれ個人情報開示請求を行ったところ、開示された文書には、1人ずつの氏名と肩書、斜めの直線の一部が記されていました。そのほかは黒塗りでした。6人分の計6枚の文書を重ねあわせると、1枚の文書(画像②)となり、そこには6人の氏名と肩書が記され、大きなバツが記されていることがわかりました。

 この黒塗り文書には「R2.6.12」と記されています。学術会議の幹事会が次期会員候補案を決定した20年6月25日より前の日付です。

 小池氏は6日の予算委で「6名を外すという働きかけがあったのか」と質問。日本学術会議の相川哲也事務局長は文書の存在を認めるとともに、「働きかけ」があったことを否定しませんでした。働きかけがあったとすれば、当時の安倍晋三政権が6人の氏名を示して選考手続きに介入した違法行為です。その真相の究明は、任命拒否の問題とともに、民主主義と法治主義にとってゆるがせにできない問題です。

 自公政権は、任命拒否の経過を明らかにしないまま、学術会議の「あり方」に問題をすり替えてきました。石破政権が今国会に提出した学術会議を「法人化」し、その人事、運営、財務への政府による介入を何重にも制度化する法案は、事実上、学術会議を解体するもの。背景には、学問の軍事利用推進の狙いがあります。政府は4月末にも審議入りを狙っています。

 推薦された候補の任命 日本学術会議法は17条で「会員の候補者を選考し」「内閣総理大臣に推薦する」とし、7条で「推薦に基づいて、内閣総理大臣が任命する」と規定。選任方法を公選制から推薦制に変えた改定法の審議(1983年5月)で、当時の中曽根康弘首相は「政府が行うのは形式的任命」で「学問の自由独立というものはあくまで保障される」と強調。


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