■アンドリュー・ワイエス展 ■
画家で著述家の林哲夫さんが、京都・アサヒグループ大山崎山荘美術館で開催中のアンドリュー・ワイエス展を訪ね、画家と作品の魅力を解説します。枯れ野をはって丘の上の家に向かう女性を描いた「クリスティーナの世界」で知られるワイエス。「抽象的なきらめきをとらえておこうとして悪戦苦闘する」と語っていたと紹介します。(紙面を見る 10月4日)
■≪会いたくて≫静岡大学農学部教授・稲垣栄洋さんに聞く■
中学校の同窓会で再会した先生に勧められ、40歳から短歌を詠みはじめた稲垣さん。近著『古池に飛びこんだのはなにガエル? 短歌と俳句に暮らす生き物の不思議』には、専門の「雑草学」の視点から見つめた短歌と俳句の新たな世界が広がります。(紙面を見る 10月7日)
■映画を見る喜びを全国で 映画センター50年の歩み 竹内守さんの寄稿■
映画館のない地域で映画上映を続けて50年を経た映画センター。6月には、記念の冊子『津々浦々 つなぐ未来へ』を発行しています。全国映画センター理事長の竹内守さんに、人々と映画をつないできた思いを書いてもらいました。(紙面を見る 10月7日)
■≪断面≫関東大震災と朝鮮人虐殺 地道な研究で状況を克明に■
101年前の関東大震災では多くの朝鮮人が殺害され、今も実態の掘り起こしが続きます。東京・港区の在日韓人歴史資料館で行われた土曜セミナー「1923年 横浜の朝鮮人虐殺」では、「震災作文」の分析などを続けてきた後藤周(あまね)さんが研究成果を報告しました。(紙面を見る 10月8日)
■≪会いたくて≫演出家・俳優・世田谷パブリックシアター芸術監督 白井晃さんに聞く■
世田谷パブリックシアターで上演中の「セツアンの善人」は、資本主義社会の矛盾や反戦を描く劇作家ブレヒトの傑作のひとつ。演出の白井さんに、ブレヒト作品への思いを聞きました。(紙面を見る 10月14日)
■イスラエル軍に娘3人を殺されたパレスチナ人医師に聞く■
国境を超えて活躍する医師イゼルディン・アブラエーシュ氏を追ったドキュメンタリー映画「私は憎まない」が公開中です。2009年に娘たちを失いながら、憎しみではなく平和・共存を唱え続けてきた氏が、いま思うことは―。(紙面を見る 10月18日)
■《会いたくて》バイオリニスト大谷康子さんに聞く デビュー50周年特別音楽会来年開催■
民族・言語・思想の壁を超えて未来に向かおうと、音楽活動を続けてきたバイオリニストの大谷康子さん。来年、デビュー50周年を記念して特別コンサートを開きます。(紙面を見る 10月21日)
■新内節岡本流再興101年 古典芸能エッセイスト・守田梢路(こみ)さんの寄稿■
邦楽の一流派、新内節岡本流の歴史をひもとき、邦楽の未来を考えます。(紙面を見る 10月25日)
■≪松恋の 本はあなたを待ってます(2)≫■
書評家でライターの杉江松恋さんが、ゲストの推しの一冊をめぐって語り合うコーナー。今回は著述家・翻訳家のマライ・メントラインさんを迎え、ドイツのベストセラー小説『14歳、ぼくらの疾走』を読み解きます。ドイツの東西格差、ナチスの犯罪と現代の極右、イスラエルとの関係で抱える矛盾などを縦横に語ります。(紙面を見る 10月28日)
10月の読書欄
6日付
≪本と話題≫食欲の秋 文芸作品から味わう 食べ飲むことの魅力
≪書評≫( )内は評者
児美川孝一郎著『新自由主義教育の40年 「生き方コントロール」の未来形』(中嶋哲彦)/碓田のぼる著『一語の光 碓田のぼる短歌集成』(津田道明)/柴田一成著『太陽の脅威と人類の未来』(鳴沢真也)/松永K三蔵著『バリ山行』(谷川電話)
≪書架散策≫夏目漱石著『こころ』 筆者=小川典子
13日付
≪書評≫
ヴイリ・レードンヴィルタ著 濱浦奈緒子訳『デジタルの皇帝たち プラットフォームが国家を超えるとき』(夏目啓二)/立岩陽一郎著『NHK 日本的メディアの内幕』(須藤春夫)
≪エンターテインメント≫井上先斗著『イッツ・ダ・ボム』 筆者=南陀楼綾繁
20日付
≪本と話題≫生成AI・大規模言語 何ができる?できない? 研究者がわからないことも
≪書評≫辻浩平著『トランプ再熱狂の正体』(伊藤千尋)/遠藤織枝著『寿岳章子 女ことばと憲法と』(久米弘子)/古川隆久ほか著『「昭和天皇拝謁記」を読む 象徴天皇制への道』(吉田裕)/坂崎かおる著『海岸通り』(盛田志保子)
≪サイエンス≫ビル・フランソワ著『ライ麦はもともと小麦に間違えられた雑草だった』 筆者=間宮利夫
27日付
≪本と話題≫大統領選直前の米国 分断扇動する保守派 対抗するリベラル派
≪書評≫川上泰徳著『ハマスの実像』(宮田律)/南川文里著『アファーマティブ・アクション 平等への切り札か、逆差別か』(矢口祐人)/雨宮処凛著『難民・移民のわたしたち これからの「共生」ガイド』(稲葉奈々子)
≪翻訳小説≫リリア・アセンヌ著 齋藤可津子訳『透明都市』 筆者=マライ・メントライン