2011年11月18日(金)
国民あざむくやり方許せぬ
首相のTPP交渉参加 志位委員長が批判
日本共産党の志位和夫委員長は17日、国会内で記者会見し、環太平洋連携協定(TPP)の交渉参加表明に対する衆院本会議での野田佳彦首相の答弁について記者団から問われ、「国民をあざむきながら、ことを進めようというやり方は許されない」と述べました。
志位氏は、日米首脳会談での首相発言をめぐる問題について「ことの次第は明白だ」と指摘。首相が米側に伝えた政府の「基本方針」には「センシティブ品目」に「配慮しつつ」という文言があるものの、結論は「すべての品目を自由化交渉の対象にする」と方針に明記していることをあげ、アメリカ側が、野田首相がすべての品目が自由化交渉の対象にのると述べたと発表したのは当然のことだと強調。「アメリカ側にそう伝えておきながら、(アメリカ側に)抗議してあたかも言っていないかのように取り繕うのは大変、悪質だ」と批判しました。
また、首相が答弁で「国益は守る」と繰り返したことについて、「コメをどうするのか、公的医療保険をどうするか、具体的に聞いても何も答えない。国民に何も説明しないで、ことを進めようとする姿勢は、まさに『密室外交』『国民不在外交』だ。こうしたやり方でアメリカ従属の道を進むのは許しがたい」と強調。「政府はTPP交渉参加という方向に舵(かじ)をきったが、アメリカとの事前協議が最初のハードルになる。TPPに参加させないために、たたかいをさらに発展させていきたい」と述べました。