2011年11月26日(土)
旧新生党マネー
“1億円”も陸山会へ
10年分 09年に続き迂回献金か
2010年に旧新生党の政治資金1億円の献金を自らの政党支部に移していた民主党の小沢一郎元代表が、その資金をさらに自らの資金管理団体である「陸山会」に移動させていたことが25日、本紙が入手した同支部の領収書から判明しました。政党支部を経由させて、巨額資金を事実上の私物化する手法は、09年にも使われており、政治資金規正法の網を逃れる悪質な手法として批判を集めそうです。
巨額の資金移動が判明したのは小沢元代表が支部長の「民主党岩手県第4区総支部」です。
10年分の政治資金収支報告書によると、同支部は旧新生党系の政治団体「改革フォーラム21」から1億円の寄付を受けていました。改革フォーラムが持つ資金の原資の半分以上は、旧新生党が国から交付された立法事務費などの公金です。
小沢氏の4区総支部は10年6月18日に改革フォーラムから1億円の寄付を受け、同日付で「陸山会」に同額を寄付していました。政党支部を経由し、旧新生党の資金を資金管理団体に入れた格好です。
この手法は、09年に3億7000万円を移動した際の手法と同じ。
また、4区総支部は10月5日に小沢氏の政治団体「誠山会」から9588万円の寄付を受け、こちらも14日後に陸山会に同額を寄付していました。
政治資金規正法では、政治団体間の資金移動は、5000万円までの上限があります。しかし政党支部との資金移動は、上限がありません。そのため、4区総支部への移動は、規正法逃れの迂回(うかい)献金の疑いが指摘されています。