2011年12月5日(月)
憲法25条 輝き改めて
障全協が集会・中央行動
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「社会保障と税の一体改革」と「障害者総合福祉法制定」について学習と運動を深めようと、障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会(障全協・吉本哲夫会長)の第45回全国集会・中央行動が4日、東京都内で始まりました。
吉本会長はあいさつで、「権利としての社会保障」をかちとるために45年間、活動してきたことを振り返り、「障害者運動を前進させ、社会保障制度を改善する運動へ発展させよう」と呼びかけました。
特別企画として、低すぎる生活保護費は生存権を保障する憲法25条違反だとして岡山県の朝日茂さん(故人)が50年以上前、国を相手に裁判をたたかった「朝日訴訟」を記録した映画「人間裁判」が上映されました。
基調講演で白沢仁事務局長は、政府・民主党が「社会保障・税一体改革」の中で障害者自立支援法廃止後の新法制定に後ろ向きで、同法の手直しで済ませようとしていると批判。一方、この1年間の障害者運動について、「今までになく共同が広がった」として、「あらためて憲法25条に輝きを持たせて社会保障の拡充をすすめる運動を広げよう」と訴えました。
障害児支援や年金・雇用など八つのテーマで分科会が開かれました。障害者自立支援法・新法「障害者総合福祉法」の分科会では、障害者(児)を守る全大阪連絡協議会の井上泰司さんが、東日本大震災で被災した障害者がさまざまな困難を強いられたのは、社会保障制度が権利保障の観点に立っていないからだと指摘。国の障がい者制度改革推進会議・総合福祉部会が新法へ向けて出した「骨格提言は障害者の権利保障するのが国・自治体の責務とするとしている」と強調しました。
堀木訴訟の代理人を務めた藤原精吾弁護士・兵庫障害者センター代表が、記念講演を行いました。
障害者団体をはじめ、広く国民と共同して社会保障・障害者運動をさらに前進させるとしたアピールを採択しました。
同集会・行動は、5日までの日程。5日は、厚生労働省をはじめ、関係省庁と交渉などを行う予定です。