2011年12月18日(日)
小鯖漁港なぜ外す
宮城県説明 「拠点」化 漁民怒る
宮城県農林水産部は17日、県内142漁港のうち60を「拠点」、82を「拠点化以外」に分類し、機能を集約する方針を小鯖(こさば)漁港(気仙沼市)の関係者に説明しました。集まった漁業者約50人からは不満が噴出しました。
県の説明や意見交換は、報道関係者に非公開。参加者によると、農林水産部の川村亨・技監兼次長は、小鯖漁港の背後地の整備ができないことなどを理由に「拠点」から外したと理解を求めました。
三浦理市・唐桑小型漁船組合長は「知事は事前にわれわれに説明すべきだった。憤りを感じる」と表明。「拠点化以外」の判断基準について小鯖漁港は漁船漁業の集積地だと力説し、「一方的な見方でなく総合的に判断すべきだ。拠点に加えてほしい」と訴えました。
他の漁業者も県から方針の事前説明がなかったことに「連絡もなく、報道で知った。県の説明責任は大きい」と声を荒らげる場面もありました。
県側は、漁業者の発言のたび「申し訳ない」と繰り返しましたが、拠点漁港を60とする方針に変更はないと述べました。
説明会に参加した日本共産党の横田有史県議は「復旧・復興に格差をつけた方針を見直し、一つひとつの浜を大事にした水産業復興計画が必要だ」と話しました。