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2011年12月30日(金)

民主党を離党した国会議員

議員失職・仮釈放中 鈴木宗男氏が「受け皿」とは

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 民主党を離党した国会議員が、こともあろうに有罪判決を受けて衆院議員を失職し、仮釈放中の鈴木宗男氏が代表を務める「大地・真民主党」(28日に設立届け出)に加わっています。菅内閣不信任案の採決で造反し除籍処分となった松木謙公衆院議員(北海道12区)や、小沢一郎民主党元代表の元秘書の石川知裕衆院議員(同11区・2010年2月に民主党を離党)です。

 野田内閣が消費税増税案の年内とりまとめを急いでいることに反発して離党届を出した民主党議員らの「受け皿」となる可能性もあります。

 鈴木氏は官房副長官時代、林業会社「やまりん」のための「口利き」で500万円を受け取ったあっせん収賄のほか、北海道開発庁長官在任中に建設会社から600万円を受け取った受託収賄など四つの罪で懲役2年・追徴金1100万円の実刑判決を受け、判決確定により衆院議員を失職し、昨年12月に収監され服役。今月7日に仮釈放されたばかりで、現在は保護観察中の身です。刑期満了後も5年間は公民権が回復せず、選挙権や被選挙権さえ行使できません。

 石川議員も、政治資金規正法違反事件で9月に禁錮2年・執行猶予3年の1審有罪判決を受けています。(現在控訴中)

 また、松木氏は、28日に離党届を出した内山晃衆院議員ら民主党議員9人とも合流する可能性が「十分ある」と発言しています。

 鈴木氏と内山氏の背後には、小沢一郎氏の存在があります。小沢氏は28日、鈴木氏と2回にわたって懇談。内山氏も26日、国民新党の下地幹郎幹事長に対し、小沢氏から「新党の代表になれ」といわれたと説明しています。内山氏ら9人のうち8人が小沢派の議員です。

 「公約総崩れ」の民主党から逃げ出す議員が向かう「受け皿」が、仮釈放中の人物が立ち上げ、灰色議員らが集う政党だというのでは、国民の政治不信がいっそう強まるのは必定です。「二大政党づくり」の行き詰まりと政治的退廃の深刻さが表れています。  (林信誠)


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