「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2012年1月3日(火)

原発広報 5法人で47%

天下りが“神話”づくり

受注 大半で談合の疑い

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 経済産業省と文部科学省が委託した原子力に関する広告やシンポジウムなど「原発安全神話」をふりまく広報事業が、日本生産性本部など五つの原発推進の天下り財団・法人によって半数近くも受注され、しかも大半が談合の疑いがあることが本紙の調べでわかりました。


写真

(写真)日本原子力文化振興財団が入居するビル=東京都港区

 原子力広報事業は、経産省や電力会社からの天下り先になっている財団など、原発に関連のある公益法人が多数受注しています。また、国会に対して入札後も予定価格を公表していませんでした。

 日本共産党の吉井英勝議員は、昨年10月25日の衆院消費者問題特別委員会で、「予定価格を明らかにしないのは、落札価格と同額か、ほとんど同じだからではないか」と、談合の疑いを追及しました。

 この質問後に経産、文科両省は、「予定価格を公表しないことで、OBがいる団体と事前に価格の調整をしているのではないかという疑いを持たれるのは不本意」(経産省)などとして、吉井議員に対し、原子力広報事業の2007〜11年分の発注状況と、予定価格、落札率の資料を提出しました。

 これによると、5年間の296件中、日本生産性本部、日本原子力文化振興財団、大阪科学技術センター、日本立地センター、原子力環境整備促進・資金管理センターの5公益法人だけで、140件(47・3%)も受注していました。

 落札率(予定価格に対する落札額の割合)が、「談合」の疑いが高いといわれる90%以上だったのは、全体で132件ありましたが、5法人はこのうち、79件にのぼっています。

 この5法人は、いずれも役員に経産省などの天下り官僚や電力会社、原子炉メーカーなどの幹部が名前を連ねており、「原発利益共同体」の有力な構成団体です。(表参照)

 原発利益共同体が電気料金を原資とした国の予算を使って、「原発は安全ですよ」「放射能は心配ありません」といった「安全神話」の広報を談合で受注する―。こうしたことを根本からやめさせる必要があります。

図

見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって