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2012年1月13日(金)

オスプレイで騒音大幅増

辺野古配備 アセス評価書に記述

低周波音 睡眠障害も

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 沖縄県名護市辺野古に建設が狙われている米海兵隊新基地に最新鋭の垂直離着陸機MV22オスプレイが配備された場合、従来機のCH46ヘリと比較して騒音レベル(W値、うるささ指数)や心理的・生理的に不快感を与える低周波音が大幅に増えることが、沖縄防衛局が昨年末に県に強行提出した環境影響評価書の記述から判明しました。オスプレイ配備に伴う影響は、環境影響評価(アセス)最終段階の評価書で初めて盛り込まれたもので、本来アセスをやり直すべきものです。


 県は12日、評価書の要約版を県議会各会派に提出。また、県庁内で全文を公開しています。全文は約7000ページにおよびます。

 評価書によれば、オスプレイの飛行により、一部の予測地点(名護市安部)で「心理的影響および生理的影響にかかわる閾値(いきち=最小可聴値)」を上回るとし、住民に不快感や睡眠障害などが起こる恐れがあります。また、CH46ヘリの配備を想定した前回のアセス(準備書)と比べて数値があがっています。

 前回は飛行時の上限が85・5デシベルだったのに対し、今回は102・7デシベル、ホバリング(空中停止)時は前回が88・4デシベルだったのに対し、今回は96・7デシベルなどとなっています。環境省によれば70〜80デシベルで建物ががたつき、100デシベルで睡眠から覚める場合があるといいます。

 航空機騒音も準備書で記述された予測地点14カ所の数値よりも評価書で示された数値は上がっています。評価書によれば、名護市豊原区沿岸域の一部で環境基準の70Wを超えています。また、周辺に民家が存在する辺野古漁協は69・2Wで、ほぼ基準値です。

 米海兵隊は数年前から繰り返し、沖縄へのオスプレイ配備計画を公表。しかし、日本政府は「米側から通知を受けていない」として、環境アセスに反映してきませんでした。住民からは、「オスプレイ配備が正式に決まったらアセスをやり直すべきだ」との意見があがっていました。

 昨年6月に米国防総省が今年後半にCH46に代えてオスプレイを24機配備すると表明しましたが、日本政府はアセスのやり直しを求める意見を無視し、評価書提出を強行しました。


辺野古周辺15カ所の騒音レベルの変化(いずれも民家・公共施設などが存在)

 配備前  配備後

 (1) 64.8 66.1

 (2) 58.9 60.1

 (3) 55.8 57.2

 (4) 56.3 57.8

 (5) 52.8 54.7

 (6) 50.9 53.2

 (7) 61.8 63.2

 (8) 64.1 65.3

 (9) 68.0 69.2

 (10) 63.9 65.0

 (11) 59.7 60.2

 (12) 55.6 55.3

 (13) 54.0 56.2

 (14) 58.8 61.0

 (15) ―  61.5

 ※単位:W値(うるささ指数)


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