2012年1月27日(金)
福島 農民連リンゴ農家 → 東電
早期賠償求める
福島県北農民連は26日、福島市で福島第1原発事故によるリンゴ生産者の被害の早期全面賠償を東京電力に求めました。
交渉では、賠償請求が3カ月ごとの被害請求しか受け付けていない現状を改めて、毎月できるように改善を求めました。
ある男性(53)は「東電は被害者の立場に立っていない。リンゴ作りにかかった経費の支払いは年末にあり、早く賠償してくれないと生活できない」と、早期賠償を強調します。「前年比で3割弱しか利益が上がらなかった。とくに福島産米に基準値を超えるセシウムが出てリンゴの注文も無くなった。200万円を超える損害だ」といいます。
女性(56)は「損害は400万円を超えます。インターネットで注文を取っていましたが今年はゼロ。11月には電話や手紙で注文が来るのに、残念です」と、悔しさをにじませます。
「リンゴ作りをして50年。ものを作る意欲を奪われた。悔しい」と怒る男性(70)。「安心して売れるようにならないと立ち直れない」と話します。「20キロ入り1箱6000円だったリンゴが今年は800円、出荷も前年より50箱は減った。売れないだけでなく放射能で土地を荒らされてしまった。子どもたちに農家のあとを継いでくれと言えない。賠償だけでなく原発ゼロにしてほしい」と訴えました。