2012年1月30日(月)
環境守る経済を
6月5日に世界同時行動
社会フォーラムで呼びかけ
【メキシコ市=菅原啓】世界社会フォーラムが組織し、ブラジル南部ポルトアレグレで開かれていた「テーマ別社会フォーラム」で28日、地球環境を守るため世界同時行動を6月5日に行うことが呼び掛けられました。世界社会フォーラムによる世界同時行動は、米国によるイラク攻撃の危険が高まっていた2003年3月15日の戦争反対行動以来です。
今回のフォーラムには環境、人権、平和など多様な課題に取り組む約4万人が参加。28日には、参加団体の代表を集めた「社会フォーラム運動総会」が行われ、声明が発表されました。
声明は「地球温暖化は資本主義の生産・分配・消費システムの結果である」と指摘し、温室効果ガスの排出削減に消極的な多国籍企業や金融機関の姿勢を厳しく批判。6月下旬にリオデジャネイロで開催される国連持続可能な開発会議(リオ+20)と並行して、世界の草の根の声をまとめる「諸国民サミット」を開催することを提案しています。
国連会議に参加する各国政府首脳に対し、環境保護と社会問題の解決に配慮した新しい経済の在り方を追求するよう圧力をかける一環として、「環境と社会の公正を守る世界大行動」を呼び掛けました。
フォーラムには、地元ブラジルのルセフ大統領も出席。26日の討論会では、参加者に連帯を表明し、「リオ+20」では、経済成長と雇用創出、天然資源の保護と維持可能な活用を結びつけた「開発モデル」を打ち出す方針を明らかにしました。