2012年2月29日(水)
核兵器のない世界へ 扉開こう
ビキニデー 4カ国の海外代表報告
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「核兵器のない世界」をめざして草の根の運動を開始する「3・1ビキニデー」の諸行事が28日、静岡市で始まりました。原水爆禁止日本協議会(日本原水協)が主催する「アジア太平洋の反核平和運動の役割」をテーマにした国際交流フォーラムが開かれ、4カ国の海外代表の報告をもとに、核兵器のない地域と世界をつくる活動を交流しました。
核不拡散条約(NPT)再検討会議は前回の2010年、「核兵器のない世界の平和と安全を達成」することで合意。その実現を担う次回15年の会議に向けた準備委員会が4月に始まります。ビキニデーは全国的な行動の出発点です。
アメリカ・フレンズ奉仕委員会のジョゼフ・ガーソン氏は、核兵器廃絶に向けて市民の意識を変える活動をしなければならないと強調。その一例として、「大変な数字だが、4月までに5万人分の署名を集めたい」と抱負をのべました。
グアムのチャモロ先住民「われらグアム人」代表のリービン・カマチョ氏は、米国の軍備増強計画によるグアムの社会や文化、環境への悪影響を市民に知らせてきたと報告。米軍施設建設をやめさせるための集団訴訟にも加わり、昨年11月には米国に環境影響評価のやり直しを受け入れさせたと紹介しました。
「日本と韓国の市民社会の協力と連帯が重要だ」と言及したのは、韓国の平和ネットワーク代表のチョン・ウクシク氏。13年が朝鮮戦争休戦協定60周年、北朝鮮がNPT体制の離脱から20周年にあたるとし、「この年を核兵器のないアジアへの転換点にする準備を始めなければならない」と語りました。
日本原水協の土田弥生事務局次長は、4月のNPT準備会合に向けた原爆展開催などの提起が各国の行動を盛り上げていると指摘。「21世紀は人々が行動して変化をつくる時代。出足早く署名の高揚をつくり、核兵器のない世界の扉を開こう」と呼びかけました。