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2012年3月27日(火)

中国、発射断念迫る

北朝鮮ロケット計画に「憂慮」

核安保サミット参加の各国首脳

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 韓国ソウルでの第2回核安全保障サミットに参加した各国首脳は1日目の26日、開会に先立つ2国間会談のなかで、北朝鮮政府が4月12日から16日の間に打ち上げると予告している「ロケット」発射計画について、「憂慮」を表明し、中止するよう求めていく意向を示しました。

 中国の胡錦濤国家主席は同日午前、韓国の李明博(イミョンバク)大統領と会談し、北朝鮮の「ロケット」発射予告で「深い憂慮」を表明。「打ち上げを放棄し、民生発展に集中するよう北朝鮮に求め続けている」として、北朝鮮側に断念を迫る姿勢を示しました。中国が北朝鮮の「ロケット」発射で、断念を迫ったのは初めてです。

 さらに「中国は各国と共に引き続き朝鮮半島の平和・安定維持のため、積極的に努力したい」と、この問題で各国と協調を強めることを表明しました。

 米国のオバマ大統領は、ロシアのメドベージェフ大統領との会談で、「ロケット」発射が国連安保理決議違反であるとの認識で一致。北朝鮮に発射中止のメッセージを送る必要性で合意しました。

 同日午後のオバマ米大統領と胡国家主席との会談では、オバマ大統領が「北朝鮮やイラン情勢は双方にとって、極めて重要な問題である」と強調、発射阻止で北朝鮮に影響力を行使し、圧力をかけるよう胡主席に要請しました。双方は緊密に連携していくことを確認しました。

 26日に開幕した核安保サミットには53カ国・3国際組織の首脳級が参加。同日夜の協議をかねた夕食会では、2010年4月にワシントンで開かれた第1回会合後に取り組んだ核物質の管理・保全体制の強化策を各国が報告しました。

各国に連携呼びかけへ

野田首相

 野田佳彦首相は26日の参院予算委員会で、同日からソウルで始まる核安全保障サミットで、北朝鮮が「ロケット」発射を予告した問題を取り上げ、各国に連携を呼びかける考えを表明しました。「発射は国連の安保理決議違反であることをしっかりと主張し、強く自制を求めるとともに、国際社会と問題意識を共有して一緒に働きかける試みもやりたい」と述べました。また、「2国間の話はいろんな場面でできる。そういう働きかけをやりたい」と表明しました。

 この問題をめぐっては日本共産党の志位和夫委員長が21日、藤村修官房長官との会談で、「ロケット」発射計画が国連安全保障理事会決議1874号に違反すると指摘するとともに、核安保サミットの場で発射をやめさせるよう発信することを提起。藤村氏は「貴重なご提案として総理に伝える」と応じていました。


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