2012年4月13日(金)
国有林野法が可決
紙議員「切り売りに歯止めを」
参院農水委 全会一致
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参院農水委員会で12日、国有林野法が全会一致で可決されました。国有林の公益的機能を長期的視野で発揮させるために、営利追求を目的とする特別会計を廃止し一般会計に移すものです。
質疑で日本共産党の紙智子議員は、国有林事業の借金返済のため、過剰伐採や林野・土地が切り売りされる懸念があると指摘し、「歯止め策を講じるべきだ」と要求。鹿野道彦農水相は「法律にもとづく計画の範囲内で行う」と答弁しました。
紙氏が、循環的な資源利用のため、皆伐は行わず、天然林の伐採も控えるべきだと指摘すると、森本哲生農水政務官は「全体的にしっかり守っていく」とのべました。
紙氏は、造林・生産事業で一般競争入札が進み、遠隔地の事業体が受注していることに言及。現場の森林管理署長が、地元雇用がないため地域経済への還元が低く、熟練者が少なく品質が悪いと指摘していることを紹介しました。
その上で「国有林と民有林との一体的整備で地元業者や森林組合が担ってきた業務に一般競争入札が広がれば地域の雇用が奪われる。地域を限定した入札を検討するべきだ」と求めました。鹿野氏は「地域貢献も含め総合的に判断する。地域雇用も重要だ」と答えました。